詩人:こうさぎましろ | [投票][編集] |
君の家の屋根が見えるような気がしたから
窓を開けて風を受け入れた
私は背中に温かさ感じて
二人で毛布にくるまって見たのは
夜はこないで欲しいと言った
キラキラした朝
お別れ間際は
いつだって寂しい
儚い時間は
私の中では高速にめぐる
君の家の屋根が探せなくて
涙がでてくるんだよ
ごめん
ずっと一緒にいたいって
思っている
過去も未来も進行形で
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どんなアバンチュールも
私を沸かせてくれない
巧みな誘惑だって
あなたがいなきゃ世界は灰色
目覚の悪い午後、
霞んだ呼びかけに
あたしはため息で答える
グラスに街が映ってる
一気に飲み干して
許せる夜の完成
雨の日はね、
涙をつくり出す手間がはぶけるから
恵みの雨に感謝する
脚の痙攣は
カリウムの流出
つまり
泣きすぎがひきおこしたの
私はどんなあなたも
許している
たいくつな日々も
いっぱしのお酒も
たれ流しの慈雨も
ときおりおこる痙攣も
あたしはため息で答えるだろう
また
あなたが
私の前に現れたら
あたしはため息で答えて
少しだけ笑うだろう
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キティちゃんのストラップを
なんとか繋ぎとめようとした
私は車を飛び出して
君は追ってこなかった
昨日の夜
家についたら
ちぎれていた
キティちゃんのストラップ
針と糸と、
でもどこをどうつなげたら
元通りになる?
もう、会わないほうがいいと思う
君からのメール
私は繋ぎとめようとした
君からもらったキティちゃんを
くっつけなきゃいけないような気がした
もう君とつながることがなくても
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君の選ぶ曲
知る限り聴いてみたの
おぼつかない指先でハートに触れた
ぬくもり忘れまいと
私の指先震えた
凍える吐息をうけて
わけあった体温も
それぞれに収まって
日常に戻った駅のホームで
だれも見送らない
後ろを振り返る
君にもaikoを聴いてほしかった
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クッションを抱きしめてるの
そこにまだ
君のぬくもりがある様な
気がしたから
そっと巻いたマフラーにも
疲れた体を包むベッドも
きらきらまぶしい塵も
全て
君との記憶に
染まって
私は
ヒューマノイドみたいに
無作為な涙を
笑いながら
瞳にたたえる
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君とでぃと
手を絡ませながら歩く
素直につながれた君
たまにぎゅっと握ってくれる
かかとが潰れたパンプス
こつこついわせて
最強に幸せな気がした
バッティングセンターの隅にある
フリースロー
煙草臭い休憩所
ぼったくりスロットマシン
バイトが終わったら
ポートアイランドから夜景を見よう
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冬にとけたいです
内緒で手をつないで
どうか私と一緒にいてください
春になったら東京にいくんです
生理の前は異様に涙もろいんです
うるうるしてきました
フードでかくします
それに気づいたから
あなたは何もしないで
ずっととなりにいました
世界で一番あなたが素敵なんです
朝一番のおはようも
帰りが遅れたおやすみも
からかいあって放つひやかしも
じっと見つめる瞳も
ぜんぶ、ぜんぶ
そういうことなのです
いつものヤキモチに
はじめて言葉をつけました
あなたを独占したかったの
ぼろぼろ涙があふれました
あなたは困った顔をして
やっぱりじっととなりにいました
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自分のことをあまり話さなくなったのは
君が自分のことを話さない人だったから
空腹を食べて生きてるんだよ
どんな一緒にいたってみたされない
一生分も足りない
ハッタリばかり口きくけど
無口な君の中に
私の中に
これ以上なにもいらない
ってものがあったらいいな
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どうしようもなく
ささいなことを
どうしても
許せなくなってしまったのは
なぜだろう
ふとした思いにかられて
いてもたってもいられなくなってしまったのは
いつからだろう
きれいなことば
まえむきなけつい
その裏に苦い苦い悲しみ
チョコを口に入れてると
勇気がでるよ
帰らぬ人を思い出さないように
それを昔から知っていたことにする
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望みどおりのことがあるはず
ないけれど
すぐに飛び出して
出ていきたくなる
あなたに会いたい
いろんなことが
邪魔する
全部放り投げて
靴も放り投げて
氷の地面をけって
真っ暗闇
会いたい
会いたい
会いたいのに
叶わない
叶わないのに
会いたい
邪魔できないよね
理由をもつのも
もたないのも
全てあなたなら
帳消しにできるはず
せめてのお願いは
オヤスミの
電話をちょうだい
水をたたえた星が
あなたを照らす
どこかの星にあなたがいるって
思うから
すべての星がきれいだって思える
会えない夜に
飛び出していきたい
思いを抱いて
どうかあなたが夢に
現れませんように