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こうさぎましろの部屋


[67] ひとときの退行
詩人:こうさぎましろ [投票][得票][編集]


食らいつくように
キスしてるとき

赤ん坊もこんな気持ちかな、と思う
愛しくてそれが全てで
なければ生きていけないもの

何度も目薬をさす
ドライアイは
潤う心とウラハラだけども

愛してるイタみが
辛辣なら
それも習慣化するから

私に合わせたキスなんてしないで


“寒そうだったから”
ほんとの気持ちが見えないまま
裸の私を抱きしめている


でもそのフィーリングは
素敵だと思った

眠るとき
温かみをそばで感じるそれは
代え難い安心感

ひとときの退行
つかの間の幸せ

2009/03/04 (Wed)

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