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番犬の部屋


[84] PUNK IS KILLSIDE
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トラッシュを失った近代パンク
シド・ヴィシャスが残した残光に憧れ
消えていった無名のバンドスター
クラッシュだけは飲み込まれず
生きたまま伝説となったジョー・ストラマーも
今頃天国で地上に向かって
唾を吐き捨て悪態を突いているだろう
どうだ
銃口自殺に憧れて
消えていった無名のパンクキッズども
パンクというカルチャーの中での流行りや廃り
それに乗っかっただけの広告屋、メジャー・ディブロップメント、自称業界通
俺は冷めた目で見続けてきたよ
エピタフなんぞ興味はないな
それはもちろんパンクロッカーとしてだが
アナーキズムはどこへ消えたんだろう
オールドスクーラーの持つレコードや
地方のアナログ、マスターテープの中にだけ
それがあるとするならば寂しい事だ
音楽の暴力や狂気は若気の至りじゃない
未成熟故の疑問や怒りだ
街に溢れかえる浮浪者や低賃金
格差や堕胎率、娼婦の数や癒着の度合い
大人であるとされる人間の横暴に
疑問を問い詰めたはずのパンク・アナーキズム
L.Aメタルではダメだった
パブリック・カルチャーではもちろん無力で
日本のパンクは青臭いだけのガキの音楽
横道坊主やトータルフューリー
ストリート・ビーツなんかが最後の砦
これからパンクは消えていくだろう
1ジャンルの名だけを残してな

2007/03/08 (Thu)

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