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秋庭 朔の部屋


[23] 女友だち
詩人:秋庭 朔 [投票][編集]


乗れよ、背中。

うん…。

うわっ、
オメェ重た!

ウルサイよ!

足、痛むか?

うん、
ズキズキする。

女のくせに、
普段ズケズケ好き勝手
言ってるから
バチが当たったんだ…

今、
そんなショーモナイ
駄洒落に付き合う余裕
ないから。


砂浜に2人分の重さが沈
み込む。なんだか、遠い
記憶の中に似たような場
面があった気がする。
でも、思い出せない。

彼氏の前じゃ、お前も
女の子してんだろうな?

…だね。
キミと一緒の時とは違う
かもね。

キミって言うな。

お前…

お前って言うな。

アンタだって、
あたしにお前って
言うじゃん。

オマエさ、
オレを男として意識した
ことないだろ、
今まで?

…ないよ…。

なんだよ?

降ろして…。
自分で歩く。

歩けないよ、
そんなんじゃ。

歩けるから。
歩かなきゃいけないんだ
これからは自分で。

なんだよ、急に。



あいつが泣くのを見たの
は、幼稚園以来だった。

2007/12/08 (Sat)

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