詩人:リコ | [投票][編集] |
透明電波を浴びながら
文字横並べ
5cmに収縮された
心の世界は
灼熱砂漠と雨嵐
同居して
びゅおお
カラッカラ
びゅおおお
カラッカラ
砂漠の真ん中
城も泉もラクダも
知らぬ私の
丸めた背中から
「唄えよ」との
声が聞こてくる
これこの今の
自己表現と
言えるか言えぬか
知らないけれど
唄は
しかし唄と言うのは
命を削らねば
苦を
伴わねば
唄えないよ
舞は舞えないよ
熱い熱い命の器
同じ持ち主でも
貴女と私
温度は違い
貴女は100度
燃えたぎる生の炎に
私は震える
私は人肌36度
それは
哺乳瓶に納められた
あの黄ばんだ乳の様
それをぴぃぴぃ
欲しがる
あられもない股間をさらし
情けの無い産声あげて
むきだしの肌で
姿をさらす
これ
私
人間、
否
女
否
赤児
嗚呼
ギタァケィス
開けれずに
情けなくて
だのに
針山に
身を落とす様な
特異感覚
「怖 い」
だから唄った
だから唄えぬ
覆い被さる
大きな矛盾
唄わぬまま
産湯から
抜け出せぬまま
私は―
御免よ御免よ
銀色マイク