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リコの部屋


[16] 排卵
詩人:リコ [投票][得票][編集]




嘘吐き黒猫
頭からピチャリ
被ったミルク
ぺろぺろと



ぶりっ子烏
鳴く鳴く手放す
ガラス玉
巣から
愛しいあの子の部屋へ





最後のセリフを
繰り返す
僕は馬鹿以外の
何者でも無い





思い付きの思想が
リードを外し
手放された快楽と安堵
高原駆け抜け
瞬間にして
弾丸を飲み込み
その場に倒れた



僕の事だよ
君の事だよ




テーブルの上で
転がる苺
潰すのは
いつだって
この白い右手で




点と点
線と線




繋がって
はみ出さない様に
塗絵をする
少女の頬を叩く


偉い偉い
そのお手手は




何も生まない




何も生まない




何も生まない




昔々のアンラッキーを

立派な卵に
孵れるほど




強かないんだ




2005/11/20 (Sun)

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