俺がこの世から消えて


俺のことを知ってるやつもみんないつかは消えちゃって


俺がこの世にいたことなんて誰も知らなくなるけど


それでも俺は今を生きてる


歴史に名を刻むんじゃなくて


自分の魂になにかを刻みたい


お前の顔や


懐かしい景色を…



生まれ変わっても思い出せるように

俺と別れてから


なんでずっとフリーなんだよ…


もしかしたら、って期待しちゃうじゃんか…



もしかしたら、って…

100円入れて見える望遠鏡とかあるだろ？


俺の目って今そんな感じ


遠くにいる君はよく見えたのに


近くにいるとわからなくなる


君がどんどん遠くなる



あっ、100円切れちゃった



とうとう君は見えなくなった

誰かに愛されたくて



誰かの温もりがほしくて



君を愛した



「誰か」じゃなくて「君」だったんだね



今僕は幸せです

増えたらその分減らさなきゃいけないって


数学の先生が言ってたっけ


じゃぁ、僕たちの別れもそうなのかな

君の瞳を見るのが怖かった


心の奥が見えそうで…


本当はどう思ってるのかわかりそうで


でも今


君の瞳を見て話がしたい


今まで逃げててごめん


もう逃げたりしないから


僕の話を聞いてくれますか？

「別れよう」


その一言が言えなくて


愛情が情に変わる日々…

もしもあの時向こうを選んでいたら


今頃どうなっていたんだろう



きっと君に会えてなかったね


この道を選んで良かったよ

「寂しいよ…」


そう言われたってどうしていいかわからなかった



「さよなら…」


心に残ったのは想い出と愛しさだけ…



寂しいよ…

今だから言えることだが、


"お国のため"とか"神のため"に命捨てるやつの気が知れねぇ


非国民と言われても


俺は親からもらったこの命、愛する人のため以外


捧げたくはない


自分の命


自分の意志で削りたい