詩人:ひめ | [投票][編集] |
広い部屋ひとり
奏でる音ピアノの旋律
差し出された指の先
落胆の日々彩る
流れるプレリュード
さよなら
夕日が墜ちる期待と裏腹に
昇る月は赤く燃えて
日はビルの隙間に隠れた
黒に刺す唯一の光が
君のその顔だと知って
流れるプレリュード
さよなら
開け放たれた窓に映すフィルム
赤い月が歪んだのは
息を吸うのが苦しくなったからさ
この曲を弾き終えたら
言うよ
さよなら
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科学の発展と共に
科学の力では証明できないことがたくさんある事に人は気付いた
例えば
愛する気持ち
憎い気持ち
優しい気持ち
数字では表せない
美しさ
不思議な生命(いのち)
なぜ気持ちがあるの?
死ぬとドコに行くの?
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人は孤独を選ぶ生き物
あなただってきっとそうだ
この鼓動が途絶えたら
何と思うだろうか
全てを受け入れてくれる場所があっても
人は孤独を選ぶのだ
そして過ちに気付いた時は遅い
私はいつだって側にいるのに
あなたはいつだって孤独を選ぶのだ
傷だらけで生きるのを辞めようとはしない
傷を治そうともしない
常に寂しさと戦う
愛しい人が出来れば尚更だ
守ろうと
その笑顔も手も涙も
愛しいもの全てを
守るために
人は孤独を選ぶのだ
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なにか満ち足りてない
あなたはそう思っていませんか?
私もそうだから
でも
それは幸せなコトかもしれないよ
満足したらそこで終わりだけど
まだ。と想えばもっと伸びていける人間だというコトだから
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君の愛が欲しい為に
沢山のストーリーを考えて
云えば簡単、と知りつつも
私は臆病
動けない
とうに君の恋は冷め私を見なくなってしまった
私もこの恋を伏せて
目を覆う
未だ中に眠る衝動が
冷えきってしまうのを待つことにした
この恋は捨ててしまった
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苦いこの薬を飲む為に
温い甘い水を用意して
痛みを止める、と知りつつも
左手は臆病
動かない
とうに水は冷えきって
袋を折り曲げ
閉じる右手
いつ止むか分からない痛みを堪え
夜が明けるのをじっと待っている
鎮痛剤は捨ててしまった
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夜中に突然光ったサブ画面に夢を見て
君からのメールを、と祈るのです
現実には触れもしない
微かな吐息を感じとりたい
浅はかですか?
夜中に開かれるデジタルの文字は
当然的外れ…
君には悟られもしない
何もしらない子供でいたい
駄目ですか?
色んな事が頭をよぎる
ただ眠れない夜に
「好き」とだけ言えたらどんなに良いか
私は電池切れの様
ただ待っているだけの夜に
夢で会えると知ったらどんなに安らかに就けるか
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殿「美しさだけでは渡って行けぬ」
姫「そう言う口はなぜ此処に?」
殿「口幅ったい事を云うな」
姫「各論は既に決着が着いた」
暇で憂鬱な世界に
たった一つの甘美な放物線
色恋に惑わす馬鹿な女
姫「戦では何も片付かぬ故」
殿「守るものは守っているさ」
姫「それは財宝か家柄なのか」
殿「総て失うのも簡単」
死を以て動かすこの世界に
これ程多くの美曲線
手の平で踊る馬鹿男
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生命体ってなんて悲しいものなんだろう
産まれたその時から死を背負って生きていくなんて
細木○子じゃないけど
与えられた寿命の中で
生と死の狭間で苦しみながらも美しく生きてやろう
ってのが人生なのかもしれないよね
あと何十年の寿命か分からない
でも明日死んだら悔いが残る
私が産まれたその時から無条件に来る
美しく飾る死に向かって
生を受けた宿命と輝き
私という生命体の生はたった一度、一世紀だけ
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何も恐くなんかないよなんて
去年の今頃は思ってたんだ
でも実際
この分かれ道に立って
安全な方を選んでしまう私は
やはり馬鹿なのか
辛くたって負けるなよなんて
何も知らないくせにホザいてたんだ
でも今は
この世知辛い世の中に
翻弄されてしまう私は
極度のアホなのか