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さきネコの部屋


[176] 最後の切り札
詩人:さきネコ [投票][編集]

古ぼけた紙切れ

薄汚れた誓い

磨り減っていく時間の束

その中の1つが 私の今



抜き取り忘れて

紛れてたジョーカーのように

不必要な不安さえも

抱いてしまうのはしょうがないことなの



ゲームはセットする前から始まる

背中合わせで欠け堕ちた言葉と

張り詰めた空気は 悟らせてくれた

だけど私 引くつもりなんてない



遠い空に 目を凝らして見つけた星

雲にさえぎられて 光など見えないけど

瞳(め)に映らなくても そこに在る

光年を越えて 真っ暗な闇の上



古ぼけた紙切れ

薄汚れた誓い

磨り減っていく時間の束の

どこかに



抜き取り忘れて

紛れてたジョーカーは

気づかないうちに





自分の切り札になっていたね



2007/11/15 (Thu)

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