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さきネコの部屋


[237] 小さな部屋の外へ
詩人:さきネコ [投票][編集]

ぬけおちたおとを、あいそうとした。

ひとすじのひこうきぐもが、ぼくをなぐさめる。



誰かに認めてほしいんだ
空っぽな世界の片隅で
掌に握った一個の飴を
ただ大切に持って待っていた


思えば生まれたときからついていた
僕の腕を縛る銀の鎖
最初は嫌だったけど取れないから
もうこの鎖は僕の宝物


誰も知らない世界に独り
誰も気づかない僕が一人
相槌の練習ばかりして
自分の心さえも忘れていった


「大好き」っていうための口の使い方を
僕は今まで知らなかったから
「ごめんね」ということさえも懐かしく
「当たり前」の言葉に首を傾げた


コピー用紙を裏返せば 真っ白な明日が現れるけど
インク混じりの遠い空は 僕を求めてはいないから


硝子を叩き割って 
・・見えるかな?
破片の中に 七色の響きが


ねぇ 聞こえる 永遠の平和を咲かす唄は
風が運んでく 君に届くように


2009/11/21 (Sat)

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