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すれ違った人が笑ってた。
道の反対側でスキップしてる人がいた。
楽しく食事してる家族がいた。
手を繋いで歩く恋人達がいた。
歌いながら歩く小学生がいた。
花束抱えた男性がいた。
薬指の指輪を愛しそうに触る女性がいた。
そんな人たちをみて、
幸せになる私がいた。
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まっぴんくのロングスカート。
柄々のタンクトップ。
グラデーションの大きめなストール。
傷だらけの腕をさらけ出せるのは、人影のない真夜中。
ストールを思い切り広げて、
スカートひるがえして、
音楽聞きながらくるくる回る。
少しずつ花開く桜と、雨上がりの夜空に浮かぶ月の下。
何だか少しだけ、自由になれた気がした。
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従姉妹が隣で寝てる。
その体温、その規則正しい寝息。
時たま寝返り打ってくっついてくるところ。
何か、愛しいな。
私が赤ちゃんだった頃、
母親もそう感じてくれてたのかな。
風邪ひかないように、何度も布団かけ直して。
寝顔見て嬉しくなって。
誰かが隣にいる、幸せ。
なんだかちょっと泣けた。
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自由になりたい、と書き残し
世界に紛れた彼女。
彼女をフランスで見た人がいる。
彼女をニュージーランドで見た人がいる。
彼女をカナダで見た人がいる。
しかし彼女はその人たちを、
空高くから見ていた。
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深夜の空気を吸ってみた。
空を見上げて、目を閉じて。
ああ、春のにおい。
風に吹かれた桜の花びらが
月明かりの下、ひらひら舞い落ちる。
もうすぐ初夏のにおいに変わるだろう。
来ていた上着を一枚脱いで、
さあ いらっしゃい。