詩人:杞柳 | [投票][編集] |
イルミネィションは体に毒
貴方の言葉を拒む心理と能く似ている
無機質な人工物は圧迫感
潰れそうな限界は媚薬に誤魔化され
身体を巡るのは横文字の感情と化合物
受動的な生は公にされずとも
嗚呼
生きていることを
誰かに問うなど
出来るだろうか
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女はひとりである
女は春であり
女は冬である
女は陽(ヒカリ)であり
女は陰(カゲ)である
女はひとりである
女は子供であり
女は大人であり
女は女であり
女は男であり
女は人間(ヒト)であり
女は人間(ヒト)であった
女はわたしであり
女はあなたである
女はひとりである
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あなたがあたしを
愛さない事など
解ってる
それは
ふとした言葉の端々に
それは
さり気ない目線の行き先に
だから一つだけ
嘘を吐かせて
「好きじゃないわ」と
一つだけ
嘘を吐かせて
詩人:杞柳 | [投票][編集] |
パース良く並ぶ赤
泪を堪えたら歪むんだろう
走光性組み込まれた昆虫の様に
捻れた私の世界で
たった一つだけ
真直ぐな貴方に惹かれたんだ
目にちらつく碧
雪が降ったら霞むんだろう
凍った街で私だけは暖かいと思ってた
貴方に抱かれて自分が意外に
凍えていた事を識ったんだ
愛してしまったんだ
詩人:杞柳 | [投票][編集] |
ねぇ
あなたをとても愛してる
世界で一番愛してる
誰よりも
誰よりも
こんなにあたしに
愛されて
ああ
あなたはとても可哀想
世界で一番可哀想
誰よりも
誰よりも
こんなあたしに
愛されて…
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幼き人赤子を抱いて
茫然と立ち尽くす
淵の無い絶壁
轟轟と
うねり逆巻く
耳鳴りは
奇跡的に
生命(イノチ)を吐き
煌煌と
唸り叫ぶは
空耳か
至極普通に
生命(イノチ)を奪い
愛しき人赤子を抱いて
哀しくも歩み出す
嗚呼
心にも淵無しの黒
詩人:杞柳 | [投票][編集] |
貴方の闇を視たよ
切なくなったよ
怖いんだよね
それ故貴方は
綺麗なモノが好きだから
あたしには目もくれないだろう
でも不思議とあたしは哀しくないよ
貴方の求める綺麗は
本当に求めているモノじゃないと
何となく解るから
あたしがそうであるように
貴方の闇を視たよ
切なくなったよ
詩人:杞柳 | [投票][編集] |
解けない魔法が欲しかった
幼い頃からそう思ってた
解けない魔法を手にした私が
何を望むつもりだったかは
覚えていないけれど
手をかざして
呪文を唱えて
望むものは奇跡じゃない
解けない魔法が欲しかった
大人になった今もそう思う
解けない魔法を手にした私が
戸惑い悲しむ姿が
容易に想像できるのに
手をかざして
呪文を唱えて
望むものは奇跡じゃない