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Wの部屋


[9] ナナオ
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ナナオ

どうかベッドを下りないでほしい
その白いシーツと戯れて 縫い留められるよう そこに横たわっていておくれよ

ナナオ

白皙の美貌は何一つ 汚れちゃあいないように見えるよ

ナナオ

白桃の味を覚えている?
まだ熟れていなかった
余り美味しくないね と
貴方は言ったね 二人で苦笑いしたね
覚えている?
ねえってば

ナナオ

もう 何も 言わせやあしない
その唇から嘔吐される言葉は
最早
私を満たしてはくれないのだ
ただ 赤い果実の心臓に 爪をぐさりと突き立てられる様

ナナオ

何よりも果敢無い
かつては愛しいと

貴方がそこに居る限り
私はこのナイフを振り上げずに済むのです

2007/02/07 (Wed)

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