諦めかけていた私の前に忘れかけていた君の姿永い傷心の日々が波打ち際の砂のように遠い記憶を薄れさていた懐かしい君の声君の匂い偶然の再会に再びこころがさざめく振り返りさよならの手を振る君のその薬指にはまばゆく煌く倖せのリング大いなる時の波は寄せては返し不思議なほどに私を従容のこころに浸らせる
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