僕の知らない大きなかなしみが君のなかで生まれているいつもの微笑みの裏側に僕の気付かない苦しみを隠している言葉をこえた無言の叫びを空耳のように聞いた僕はあれから君の言葉の裏を探るようになっていたこころの奥まったところに寂しく風が吹き抜ける今こころに浮かんだあの丘から海の向こうにある水平線へかなしみの向こうにあるもの僕は泳いで行きたいかなしみの魚になって流されるままに
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