詩人:綾 | [投票][編集] |
素直さに絡まった
気持ちが胸を締め付けて
呼吸も上手くできなくて
解いてみたら君のこと
もっと好きになった
泣いてもよかったんだ
笑ったらよかったんだ
陽がこぼれて
蒲公英が足元に咲いた
眠くなりそうな
日溜まりは君のようだ
風が吹いたら
一面に春が広がるだろう
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解けない感情は
朝に預けて散歩した
流れたきら星は
空から逃げたのか
口にした願いは
言い切れずに
宙に浮いたんだ
ため息ついたら
表れるやるせなさ
燻る億の奧にある
あなたのこと
こんなに気持ちが
生まれたのに
抱えてばかりの恋は
太陽を忘れた空の空
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再び桜の花びら
記憶の通り道は
切ない香りを連れて
私を試そうとするの
あの頃の悲しみを
振り返ったとしても
今を見つめていられる
それくらいの強さは
もてる私になりました
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ふざけて言ったことも
忘れずに覚えているよ
その中に少しの本音が
あった時は空を見た
二人の写真はいつか
笑うためにあったのに
冬に寄り道した公園も
毛布に包まった夜も
手放せない想い出になる
君が好きだった
白い綿雲が流れてく
君は何処で何してる?
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綺麗なものは
さざ波にさらわれて
消え去ってしまう
そんな危うさは
僕を夢中にさせる
砂に書いた文字を
僕に教えてくれないか
君は笑って記憶に還る
太陽と青が眩しくて
悲しくて海が見えた
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夕立は去り雨も上がる
図書室にも陽が射して
頬杖をつきページを捲る
何度も読んだ恋愛小説
放課後を彩る音色が
音楽室から流れ聞こえる
彼が奏でるクラリネット
私は甘い夢を想像した
本を閉じた後にはきっと
私の物語が待っていると
傘は鞄にしまって
帰り道を散歩しよう
夕方の奏は
思春期の私たちを
橙色でくすぐる
私の好きな人が
だんだん遠くなっていく
ゆっくりと音は
明日に溶け込んでいく
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君が消えた帰り道
月だけが素直に
僕と共に歩いてた
鼻がツンとするほど
外気は冷たくあたる
ふと気がつくと
ポケットに残った
一握りの温もりは
優しさで滲んでた
君が映えた夕空は
月影がさらって
僕の時を夜にした
星が凛とするほど
涙顔が目に染みる
なぜ流れるの
想い出だけ残して
かつての温かみは
哀しみで滲んでく
最後に君がくれた
ありがとう
抱き締めすぎて
くしゃくしゃになって
柔らかく丸まってゆく
あの陽のように
この月のように
柔らかく丸まってゆく
僕たちは許されている
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27枚目に残した
泣きながら笑う君の姿
春の雨は優しく
時と流れてゆきます
交わした約束に
光を添えて
青い風に渡します
揃っていた色を脱ぎ
創って描く日々を
君とまとえたらいい
濡れた蕾が柔らかく開き
強く咲き誇れるように
君の笑顔を連れて
春の雨を拭います