綾の部屋
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[3] 親指
雨が降っていて
余計に寂しくなった
涙が冷たくなる前に
あなたは拭ってくれた
あなたの親指は優しかった
2006/04/07 (Fri)
[2] シャボン玉
そっと吹き込んだのに
舞い上がる虹色は
私の元を離れて
挨拶もなくパチンと
空に馴染んでしまった
2006/04/07 (Fri)
[1] 桜夜風
夜風がさらった涙
傘はいらない桜の下
降るのは清らかに
生きた花びらの雨
そっと掬って
私の息吹で舞って
静かな夜に染めた色は
存在を隠すことない
柔く散った光だった
2006/04/07 (Fri)
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詩人の部屋 -