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綾の部屋


[112] あとがき−夕焼けをわたる−
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何度も背中に投げた透明な声
気付かれぬまま足元に
転がって戻ってくる

また拾って持て余す
臆病くせがついた私

君の影を踏んでも
なおさら遠く感じる

今日はそんな私の卒業日

染まりすぎたおれんじの手紙
はじめて声にして君に伝える

何年分ある気持ちも
言葉にすると手のひら分

短くて単純で
だけど言えなかった言葉

君がどんな答えを投げ返しても
ありがとうと受け入れるよ

泣いても笑っても

背伸びしてまとった香りは
夕暮れの風に混じって桜色

2013/01/21 (Mon)

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