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綾の部屋


[39] 春の風
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埃っぽい春の風
洗濯物が揺れている

ごみ袋に詰めた過去
鍵は置いていこう

ひだまりの匂いに
さそわれて呼吸する

緩やかな曲がり道
まだ見えない先も
歩く速さでいけばいい

胸のつまる思い出は
シャボンのように
空を掠めるくらいがいい

流されたわけではなく
季節をそっと越えただけ

揺り起こされた気持ち

右手に落ちた花びらが
ふっと吹かれて笑った

2007/03/07 (Wed)

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