魚になれたら雨も泳いでいけた愛を得たその魚はいつまで生きるだろう温められた朝の丸い空気が浮遊するたとえ泣いたとしても忘れようとは思わない二人になったふたりが私と僕になろうとも君の名を音にすれば天井に消えてゆく海の底で憧れていたあの遠い揺らめく光それを味わった者は同じ場所には帰れないこの世の幸福は体温と鼓動と重力でなんとも愛おしいそして儚いものだだからきっと君はまた愛するだろう心配なんて要らない死ぬまで生きるから
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