詩人:望月 ゆき | [投票][編集] |
きみと うまくやっていけるのは
ぼくだけだと 思っていた
今でも それは変わらない
それは ぼくの 傲慢か
はたまた ぼくの 勘違いか
それが ぼくの 傲慢だと言うのなら
はたまた ぼくの 勘違いだと言うのなら
こんな日に
こんな場所で
さよならを つきつけた
キミの不条理さは
いったい どう説明をつけるんだい
詩人:望月 ゆき | [投票][編集] |
転んじゃったよ
ここに来るまでの道で
ちょっと
よそ見 しちゃってさ
バカだよね
ほんと バカだよ
ごめんね
ありがとう
ああ でも
どっちかっていうと
傷薬 より
キス薬を
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川沿いの桜の並木道は
季節ごとに 姿を変える
それを 幾度 過ぎてきたであろう
そこを 幾度 通り過ぎたであろう
きみと
ついこの間までは
白い雪道だったりもした
この道
桜の木に
つぼみを見つけた、と 嬉しそうに
いちいち 報告してきたきみを
実は
とても とても
好きだったのだ と
今となっては
きみに 報告するすべもない
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君が 帰らなくなってからも
太陽はのぼり
いくつもの朝が来て
いくつもの夜がとおりすぎた
それは「日常」という名の
偉大なる 魔法
海は
まぁるくなって地球をつつみ
どこまでも ひとつ
君は今 どこらへんなんだい
きっと
誰よりも 自由で
誰よりも はるかなる存在となって
永遠という名の海から
相変わらずの僕たちを ながめているのだろう
けれど
いつだって 戻っておいで
ひとりで 泳ぎつかれたら
ひとりが さみしくなったら
僕も
僕たちも ここにいる
君がどこにいたって
すぐに 見つけられるよ
はるかなる君よ
はるかなる海に 永遠に 眠らん
詩人:望月 ゆき | [投票][編集] |
僕たちは
そんなにも 長い間
夢を見続けた
夢は見続けていたら
叶う、と
信じていたのは
いつの頃までだったか
今はただ
明日に追いつくことだけに
必死で
昇る太陽を見逃さないように
やっきになる
毎日
第三者は
いつも 口やかましくて
そんなんだから
僕たちは
まとも、ってやつが イヤになるんだ
go to irony
僕たちは 走りつづける
恐れながら
不安を抱きながら
この高層ビルの谷間をぬけて
憂鬱の その場所へ
詩人:望月 ゆき | [投票][編集] |
たんじょうびには
ユビワを ちょうだい。
雲に厚く覆われた 夜空で
月の光は そのうしろから 透けて
雲の切れ間を
金色に糸でふちどっている
その 存在感の主張
おお、月よ
あなたに 勇気をさずかりました。
詩人:望月 ゆき | [投票][編集] |
そんなにも 君は海を求めて
僕からも
僕たちからも 遠い場所へと飛び立った
夢だけを見つめて
夢だけを探して
いつも そうやって
時折 ふいに
姿をかくす習性があったね
だから あのときも
いつものことさ、とたかをくくってたんだ
あの夏の
あの夜の
あの花火が ぱっ、と空に散ったのを
確かに 君も見ていた
まさか 君が あの花火のように
ぱっ、と散ってしまったとは
僕には とても 信じられないんだよね
笑顔が苦手な君が
僕には いつも 笑いかけてくれて
それが 僕にとっては
ちょっとした 誇りだったんだ
海の中は 楽しいかい
魚たちは 君にやさしいかい
夢を その手に
永遠に