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望月 ゆきの部屋


[252] メダカ風鈴と縁側 U
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

「はい、あなた。ご飯ですよ。」
「いただきます。」
ままごとが繰り広げられる縁側
出された茶碗には
まーるくまーるくなった
だんご虫が5粒入っていた

その後もだんご虫は
味噌汁にもなったし
ハンバーグの皿にも転がった

すぐ隣には
メダカがうじゃうじゃ泳ぐ水槽があったのに
なんでぼくらは
メダカをご飯や味噌汁に
しなかったのかな

なんでだろ
なんでだ


チリン、チリン、

軒下で答えたのは
金色のメダカが泳ぐ
風鈴だった

2004/07/14 (Wed)

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