ホーム > 詩人の部屋 > 望月 ゆきの部屋 > その、イメージ

望月 ゆきの部屋


[259] その、イメージ
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

じゃんけん、
負けたからぼくが去ればいいの?
きみは勝ったのにどこかにいっちゃった
そういうのって、
最初に決めとけばよかったんだ
たぶん
ケンケンパーだったら
もっとちがったのかもしれない

明日もあさっても退屈だから
カレンダーをめくろう
蝉時雨をおぶって
8月は立っていた
ビーチサンダルもう乾いたのにね
そう言うと小さく笑った
洗濯機はガタゴトと
麦わら帽を破壊している

もう大丈夫、って
思ってた
嘘なんかじゃなく、信じてる
イメージ

いつだって8月ならとびこんでくるのは

それを見ないふりをして
ぼくは
洗濯機を止める


2004/07/30 (Fri)

前頁] [望月 ゆきの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -