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望月 ゆきの部屋


[321] 微温湯の羽
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

ゆるく、なります

( ゆるく、なります )

髪の毛の先っぽ
まで
凍ったまま、に
肩までつかっては
たちのぼって消える
白、を
ひとすじ、ひとすじ、
つむいでゆく

わたしのまばらに
羽、が
うまれます

触れられる

吐息よりも軽くなって
羽は
気体へと
姿をかえます

( ゆるく、なります )

ふしあなだった
わたしの
目、は
いつしかふさがり
かわりに
いくつかの穴を
まばらにみつけてしまいます

かすかな体温だけ

つなぎとめて
ゆるく、なります

そうして
終わりが、終わります


2005/02/09 (Wed)

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