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望月 ゆきの部屋


[329] あいたい、ひと
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

あいたいひとが、いる。

それはある種の、あこがれ。
もしかしたら、あえないのかもしれない
けれど、そうであってもかまわない
という思い
けれど、あったら、なにかがきっと変わる
そういう、
強い確信をもてる、ひと。

あいたいひとが、いる。

けれど彼らは
(あるいは彼女らは)
いつも今ここには、いない。
あいたいひとは、どうしてか過去に
(ときどきは、未来に)
点在している
記憶をよびおこしたり
空想したり
しても
顔の細部だけは
いつもぼんやりと、あいまい
あいたいひとは、
たとえあっても、なにもかわるものは、ない

それだけは、まぎれもない


2005/03/09 (Wed)

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