詩人:望月 ゆき | [投票][編集] |
あいたいひとが、いる。
それはある種の、あこがれ。
もしかしたら、あえないのかもしれない
けれど、そうであってもかまわない
という思い
けれど、あったら、なにかがきっと変わる
そういう、
強い確信をもてる、ひと。
あいたいひとが、いる。
けれど彼らは
(あるいは彼女らは)
いつも今ここには、いない。
あいたいひとは、どうしてか過去に
(ときどきは、未来に)
点在している
記憶をよびおこしたり
空想したり
しても
顔の細部だけは
いつもぼんやりと、あいまい
あいたいひとは、
たとえあっても、なにもかわるものは、ない
それだけは、まぎれもない