詩人:夢野咲道 | [投票][編集] |
ふわり ふわりと
降る雪のように
流れた時の分だけ
淡色になった想い出が
ゆっくりと ゆっくりと
心の中に降り積もる
見慣れた街の風景に
探す 後姿
行き交う人は途切れないのに
あの頃と何も変わらないのに
見慣れた小さな影は
もう ここにあるはずもない
どうして急に想い出したんだろう
ふと 星の無い空を見上げた
詩人:夢野咲道 | [投票][編集] |
もしも・・・
悲しい想い出の上から楽しい想い出だけを上書き保存出来るなら
悪い夢の上から幸せな夢だけを選んで上書き保存出来るなら
切ない気持ちの上からトキメク気持ちだけを上書き保存出来るなら
後悔だらけの人生の上から理想の人生を上書き保存出来るなら
そう思う事は有るけど
もしも、そんな人生だったなら
喜びも幸せも感じる事は出来ないだろう
充たされないモノが有るから
得る喜びを知る事が出来る
悲しみを知る事で解る喜びも有る
それに
上書き保存で書き換えたところで
自分の気持ちまではどうせ書き換えられない
後悔しても、やり直せば良いだけの事
間違っても、繰り返さなければ良いのだ
いや、よしんば
間違いを繰り返したとしても
上書き保存された味気無い無味乾燥な1編のファイルよりは
多種雑多なファイルが多い方が
人生も深みが有ると言うものだろう
ひとつひとつ
記憶の中に名前を付けて保存をしておくのも
まんざら悪くは無い
詩人:夢野咲道 | [投票][編集] |
「歴史上、止まなかった雨は無い」
「明けない夜は無い」
そう、言う人はいるけれど
闇の中で彷徨い続けている人にとっては
そんな言葉はどれほどの気休めになるだろう?
出口の見えない不安。
歩く方向さえ見失って
それでも、立ち止まる事が怖いから歩き続ける。
入り口はとうに崩れ落ち、先に進む事しか道は無い。
不安、焦燥、苛立ち・・・
昔読んだ誰かの本の中にこんな一説が有った。
『パンドラの犯した罪の中で一番の罪は
最後に希望を出した事だ。
希望が有るから、人は悩み、苦しみ
それでも、希望を捨てられないのだ。』
パンドラの箱の物語。
それは・・・
ギリシャ神話の神々の時代
ゼウスは神々に呼びかけて様々な贈り物をパンドラに与えた。
しかし、その贈り物の中に決して開けてはならない「箱」があった。
ある時、その箱の中から助けを叫ぶ声が聴こえた。
『出してくれ〜』
『出せ〜!』
『誰か助けてくれ〜!』
その声を聞いたパンドラは恐る恐る箱の蓋を開けた。
その途端、悪意、憎悪、妬み、偽善、暴力、悲しみ、病気、飢え、狂気・・・
ありとあらゆる様々な災いがこの世に飛び出した。
怖くなったパンドラは慌てて蓋を閉めようとした。
その時、箱の中からか細い声がした。
『私も出して下さい・・・』
パンドラが恐る恐るもう一度蓋を開けると
か弱い小さな光が外に飛び出した。
最後に一つ残ったもの、それは「希望」だった・・・・
希望が有るから人は生きていけるし又、生きようとするのだ。
しかし、希望が有る事で逆に人は悩み、苦しみ、もがくのだ。
明日にすがろうとする。
いっそ、希望なんて無かった方が幸福だったと言う人がいる。
果たしてそうだろうか?
例え、どんな苦しみの状況にいたとしても
どんな困難の状況にあったとしても
人が諦めない限り「希望」は決して人を見放しはしない。
例え、どんな暗闇の中にいても・・・
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嬉しい事はホンの少しで充分
もっと望んでしまうから
きっと甘えてしまうから
楽しい時間はホンの少しで充分
もっと期待をしてしまうから
きっとワガママになってしまうから
少しで充分
ホンの少しで
それ以上は望みません
だから
哀しい気持ちもホンの少しにしてください
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ただ、心の中で思っているだけでは
何も始まらない
自分が歩き出さなければ
何も起きない
1歩、歩き出す事が出来れば
後は何とかなる
何もする前から
その先の心配ばかりして悲観的になるよりも
少しくらい楽観的に考えるのも一興
人生にはそのくらいの寛容は有るだろう
ただ、1歩踏み出す勇気が有れば良い
急いて走る必要は無い
途中で止まっても良い
しかし、止まり続ける事に慣れてはいけない
”歩”と言う字は
止まる事が少ないと書く
逆に言えば
疲れた時は少しくらい立ち止まって休んだって良いのだ
ゆっくりでも
とにかく歩いてみれば良いのだ
そう思えば少しは気も楽になる
まずは、
初めの1歩を踏み出す事が全ての道に続く事になる
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他人を傷つけるかも知れない真実
他人を傷つけない為につく嘘
大人は子供に
「嘘はつくな」と正直の大切さを教える
しかし
大人の世界では
しばしば正論が通らない事も多い
会社の為、家族の為
例え、自己の主義主張と違う事にさえ
笑顔を装って苦渋の嘘をつく事がある
その意味で
正しい大人とは
”嘘の遣い方をわきまえている人”と言えるのかも知れない
その人の為を思ってつく嘘
その人の為よりも
ただ正しいと信じて言う真実
嘘も突き通せばやがて真実になると誰かが言っていた
ならば
バレた時にのみ嘘は罪になるのか?
嘘も方便と言うのは
ただの詭弁か?
それとも
許される罪か?
突き通す嘘の呵責に耐えた時
自分の良心と引き換えに嘘は真実になる
そう言う事か?
正しい物、正しい事は真実であるが
真実が全て正しい訳ではない
真実も罪も
全て心の中にある
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心に咲いた花一輪を守る事さえ出来れば
それで人は生きていける
心に咲いた花一輪を守る為だけだとしても
人には生きていく価値がある
心に咲いた花を枯らすのは”諦め”
心に咲いた花一輪を育てる事が
生きていく理由の全てでも良い
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世の中にはままにならない事も多い。
流されるのか?
甘んじて受け入れるのか?
それとも、少しだけあがいてみるのか?
最初から諦めてしまうのか?
拒絶をしたところでどうにかなる訳でもない。
ならば、
受け入れる事と諦めてしまう事の違いなど無いのか?
あがく者を他人は愚か者と笑うのか?
いっそ貝のように殻に閉じこもってしまえと言うのか?
人間を捨てろと言うのか?
いや!!
道は何処にも無く
しかし、道は何処にでも在るのだ。
ホンの少しだけ、
視界を拡げる勇気さえあれば。
真実を見つめる勇気さえあれば・・・
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無理をして笑顔を作らなくても良いんだよ
無理をして自分を繕わなくても良いんだよ
無理をして他人に合わせなくても良いんだよ
無理をして自分を棄てなくても良いんだよ
恥じる事は無いんだよ
責める事は無いんだよ
悔やむ事は無いんだよ
蔑む事は無いんだよ
思うままに
心のままに
泣きたい時は泣いて良いんだよ
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おーい!!!
俺は元気か?
お前は元気か?
何処へ行くつもりだ?
何をするつもりだ?
おーい!!!
大事なモノは何だ?
大切にしたいモノは何だ?
答えは何処に有る?
頭か?
心にか?
答えは何処に探す?
昨日にか?
今日にか?
明日にか?
流れる雲は何も答えない
でも
空は答えを知っている
晴の日も有れば
曇りの日も
雨の日も有る
でも
空模様だけを気にしていたら
地上(ここ)に有る
大切なモノまで見失うよね