ホーム > 詩人の部屋 > 夢野咲道の部屋 > 幸福について

夢野咲道の部屋


[42] 幸福について
詩人:夢野咲道 [投票][編集]

もし
人間が1人で生まれてきて
1人で生きているとしたなら
きっと幸福なんて感じなかっただろうね

”幸福”と言う言葉は
最上級では無くて
比較級の言葉なんだから



そうなのかい?
だって
”至福の時”って言葉があるぜ
それって最高の幸福って事だろ?

じゃ
幸福にもランクが有るって事かい?



いや
そうでは無いと思うよ
感じ方って言うのは有るかも知れないけどね



じゃ
比べられる人・・
つまり
誰か不幸な人がいたら
自分は幸福だと思えるのかい?



いや
他人の不幸の上に
自分の幸福が成り立ってるとしたら
それは幸福とは思えない



幸福って
結構面倒なもんなんだな

じゃ
初めから1人だったら良かったのかい?

もし人間が
生まれた時から1人きりだったとしたなら
きっと
孤独も知らないで済んだかも知れないし
その方が幸福かもよ



いや
それは幸福とは言えないよ

思うんだけどね

幸福って
誰かと分かち合うから
そう感じる事が出来るんだよ

誰かと分かち合う事で
”Good”が”Better”になる
その意味での比較級
そして
それを感じる事が出来ると言う事が
きっと幸福って事なんだと思うんだ

2008/02/24 (Sun)

前頁] [夢野咲道の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -