詩人:悠 | [投票][編集] |
17時57分
あたしは出窓でタバコをふかし
ボーっと薄暗い空を見上げていた
気が付くとすごい音と共に
激しい揺れに襲われた
今でもあのときのことは
うっすらとしか思い出せないが
出窓から飛び降り
急いでタバコを消した
いろんな物が落ちてくる音に
恐怖を感じ布団にもぐりこんだ
揺れがおさまり
急いで下へ降りた
食器棚の扉が開き
冷蔵庫の上からはウィスキーのボトルが落ちていた
恐がる祖父母と怯える犬を
急いでダイニングテーブルの下に潜りこませ
あたしは出口の確保と火の元の確認をして
余震に備えた
何度も何度も余震は続き
眠れぬ夜を過ごした
あたしには親はいない
だからあたしが祖父母を守らなきゃ…
連絡が取れない友達もどうか無事でいてくれますように…