詩人:ふぉれすと | [投票][編集] |
大空から滴る一滴の光が
僕の湖面に波を描いた
そっと囁いたそよ風も
今の僕には十分な強風さ
いつまでもここにいたい
そう願ってみるけれど
太陽の神様が僕を引き裂き
放浪の旅へと連れ出していく
そう僕は旅人
何もためらうことはない
そう僕は水滴
ただの道端の水たまり
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アンプの音量抑えてたら物足りない
定跡通り指しているのでは面白くない
安パイだけ切っているのもくだらない
挑戦しない人生もつまらないって
その勢いで言ってしまいたいけれど
そんな勇気が少しでもあったなら
今頃こんな所にはいなかっただろうさ
今更気づいたんだ僕は結局小市民
ゲームに出てくる主人公でもなく
ドラマに出てくる俳優でもない
映画の片隅のエトセトラでさえもない
でも僕の人生のたった一人の主人公
そして君の人生にとっての準主役
それだけで僕は十分だから
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音ってモノはこんなに心を映し出す
いくらエフェクターで誤魔化したって
どんなパターンのストロークでも
奏でる和音は嘘をつかない
悲しければ悲鳴のような声を
楽しければ弾けるような爆音を
憂鬱ならば重苦しいような息を
その華奢なボディーから発し続ける
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漆黒の雲が月を覆う時はいつも
彼女に恋する自分を見つける
太陽が輝くことを拒否する時はいつも
彼に嫉妬する自分を見つける
星達が流れ落ちていく時はいつも
彼らに憧れる自分を見つける
海がおとなしくしている夜はいつも
砂浜で波を待つ自分を見つける
山が悲しんでいる朝はいつも
いつか逝くからと念じる自分を見つける
青空が上機嫌に真っ青な昼は
同じく上機嫌な自分を見つける
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心に深々と刻まれたその言葉が
自分の“生”に意味を与えてくれる
平和な日々だから為すべき事があり
平凡な日々だから成し遂げる時が来る
恐れるべきは慣れと怠惰のみ
失敗と後悔は恐るるに足らず
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何らかの理由で犯罪を犯した者
苦痛に耐えきれなくて自殺した者
少し目立ったが為に獄に陥れられた者
みんな負け犬
そう負け犬
もしくは負け組
運だけでちょっと成功したもの
親の財産かじって悠々生きる者
媚びて媚びてそこそこの地位を得た者
みんな勝利者
そう勝利者
もしくは勝ち組
「勝ち負けなんてないんだ」
「世の中金が全てじゃない」
「結果よりその過程が大事なんだ」
みんな負け犬の遠吠え
そう負け犬の言葉
もしくは言い訳
「世の中能力が全てだ」
「金があれば女も権力もついてくる」
「満点以外は全て零点」
みんな勝利者の言葉
そうこの世の真理
ああ悲しきかな負け犬の末路
ああ愉しきかな勝利者の王道
力あらば進みたい
自らの覇道を
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君がそこにいて
僕がここにいる
こんな単純な事が
あまりにも辛い
目の前の現実として
僕の胸を貫いている
君の澄んだ笑顔を
思い出てしまう朝も
僕への君の言葉を
疑ってしまう昼も
一つになってる君を
回想してしまう夜も
その痛みは決して
僕の胸元を放さない
唯一君の細い声が
その永遠の槍を
抜き去ってくれる
そうたった一人
君だけが
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ほんの少しの雪がぱらつき
月が寂しげに一人で浮いている夜は
数少ない星空が観客になってくれる
お前も一人じゃ寂しいだろうよ
もう錆び付いてしまった古びた弦で
さあ思い切り泣いておくれ
この惨めな俺の代わりにさ
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潮風香るその場所へ
戒めの傷が僕を誘う
蒼い地平線と砂浜の白さが
妙に懐かしく感じられた
掠れた記憶に身を任せて
高台に登った僕を待っていたのは
脳裏に浮かぶ昔の僕の姿と
白く美しい無機質な建物
あの時の僕はまだ
この中で眠っているだろう
無理して立ち上がらなくていいから
そこでそっと眠ってくれよな
波打ち際に身を寄せて
雲一つ無い快晴の空と共に
己の存在意義を問い合ってみる
その源である過去を回想しながら
夕日がワイシャツを照らす頃には
心の片隅が浄化されていた
僕の中の薄汚れた一部が
東の空の入道雲になったのかな
“サヨナラ”は悲しい響きだけど
もうそろそろ告げなくてはならない
傷が毎年ここへ僕を誘ってくれるから
涙は次まで大事に取っとくよ
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他人を傷付けたってお構い無しに
自らの欲求を満たすがため
言葉という凶器を振り回す僕らは
きっとエゴイストという名の殺人鬼
本当に人を殺してしまう奴は
殺人鬼と言うよりむしろ逃亡者
この言葉による殺し合いの世界からの
昨日も一人殺されてしまった
鉈のようにそいつを斬り裂いたのは
たったひと振りの鋭い太刀
そいつの薄汚れたピンクの心は
音を立てて真っ二つに割れて堕ちた
でも殺した奴の心は返り血も浴びずに
今もギシギシ音を立てて動いてるんだ
ある日背後から斬られてしまった女
その切っ先は心も体も切り裂いた
もう立ち上がることもないだろう
そう思って眠りに就くはずのを彼女を
救い出したのがある人の一言
魔法なんて有る訳ないと思うだろ?
でもこっちの世界には有ったんだ
今日も至る所で犠牲者が出ている
しかしNEWSで取り上げられる事は無い
たまたま逃亡者が出た時だけ
表の世界に知らされるのみ
この世界にとって優しいのは暗闇
残酷なのは光が射し込む現実の世界
ああ戦う僕らは殺人鬼