詩人:ふぉれすと | [投票][編集] |
ある日歩んで来た道を振り返ると
そこには紅の足跡があった
その色は鍛えて上げていた魂の色で
まさに鮮血と呼ぶにふさわしかった
その血が流れ行き着く先は
重い荷物で窪んだ足跡
まるで麻薬のように効く
“最強”と言うまやかしの言葉で
少しも痛みなんてなかったから
そこが腐り始めていることも
肉片が爛れ堕ちていることでさえ
決して感じることはなかった
腐り果てたこの身体には
昔の“能力(ちから)”や“誇り”
まして“意志”なんて残っちゃいない
残っているのは虚構の隙間の
“後悔”や“憎悪”だけ
堕ちもせず悪臭を漂わせながら