詩人:優花 | [投票][編集] |
ビルの下
寒い風の吹く中
たくさんの人が通り過ぎる
私はベンチに腰掛けて
ノートを取り出す
凍りそうな手
誰も立ち止まらない
冷たい街
私はペンを持ち
言葉を繋ぐ
あなたへの感謝の気持ち
それから
あなたへの問い
ノートをちぎり
封筒に入れ
小さいシールを真ん中に張り
あなたの名前を表に
私の名前を裏に書いた
そこで気付いた
切手を忘れたこと
今すぐにでも届けたい想いを
鞄に押し込んだ
冷え切った身体
あきらめて駅に向かう
この寒い夕暮れに あなたは何を思っていますか?
今すぐにでも答えてほしい問いは
私の鞄の中
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
詩とは関係のないことですが、
「詩とメルヘン」が「詩とファンタジー」として戻って、
二冊目の刊行となりました。
ずっと続きますように、と願います。
良ければ一度、大きな本屋さんに立ち寄ってみて下さい。
少し、宣伝でした。すみません。。