詩人:優花 | [投票][編集] |
あなたが
歩いて、
私の
ほとんど
前まで来て
でも
あと一歩
私の中では
予定されていた
あと一歩が
あなたの中では
予定されていなかった
みたいで
あなたは
私の
斜め前に
立っていて
きっと
あなたにとっては
それが
予定通りで
あなたは
私の
隣の子に
声をかけました
髪は長く
小さい顔で
あまりにも
可愛いすぎる子で
声まで可愛く
あなたは
その子に
声を
かけました
声を
かけると
その子は
あなたに
告白してしまいました
あなたは
付き合おっか、
なんて
軽く言って
その子は
とても
とても
可愛く
幸せそうな
真っ赤な顔をして
どうやってか
その場から
いなくなりました
残った
あなたと
私と
私の隣にいる
私の友達は
何も
言えなくて
そしたら
あなたが
何か
私に
言いました
あなたは
笑っていて
私は
あなたと
確かに
しゃべったのですけど
私が
覚えているのは
あなたに
おめでとう、
って
言った事だけ
笑えない
笑ってる
笑顔で
伝えたコトだけ
いつも
私は
あなたを
つかめない
あなたは
いつも
優しい笑顔で
私に
話しかけるのに
あなたは
私を
一番には
もう
してくれない
あなたは
私を
きっと
忘れていく
私は
あなたを
忘れられない
夢の破片たち
集めて
覚えているのは
あなたが歩いて来た時に感じた
あの どきどきと
あなたが私に話しかけた時の
あの 笑顔
夢の破片たちを
集めても
覚えているコトは
あまりにも不確かで
あの瞬間は現実ではないと
知ってはいるのだけど
あの どきどきには
現実だって敵わない
現実だって 敵わない