ホーム > 詩人の部屋 > 夕の部屋 > 月

夕の部屋


[67] 
詩人: [投票][得票][編集]

月のない夜の世界へ
空に見えるは沢山の星
僕はそのなかのひとつだった
そして光になれなかった

美しく輝くもの達を眺めながら
堕ちてゆく隕石
放った唯一の
光は一粒の涙で

とても哀しい小さな光
僕はここに居ました
貴女は気付いてくれましたか
貴女は見てくれましたか

愛しいお月様
会えなかったのが心残り
空に輝く星達は
とても優しくて
僕に流れ星を
見せてくれました

月のない夜の世界で
独り空を眺める
星達の言葉は暖かくて
切なく哀しくなりました
僕は光らない石ころ
ありがとうと伝えたくても
伝えることができません

僕は光らない石ころ
土のうえで静かに眠る
優しい星達と
愛しいお月様の
思い出を胸に

2009/10/22 (Thu)

前頁] [夕の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -