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都森 善太の部屋  〜 新着順表示 〜


[39] 青い風消えた
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なんの為に活きるのか
考えるのは止めた
なんの為に志ぬのか
考えるのは止めた

ただ祈ってばかりで
誰を信じるのか
そいつの中心に自分はいるのか
何も知らないって
顔が出来るまで器用じゃない

確かに死ねば
今なら英雄になれるかもな
冷たくて深い空と海に
命より軽い爆弾抱えたまま

そんな言い訳は
したくなかったんだろ

2007/09/06 (Thu)

[38] Hello、ヘロー
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眠り過ぎた晴れの日に
何もかも水に沈めた

書いては消した
寄せ集めの思い出に
色を付ける作業

ほら
そこから何が見える

問いかけには まだ
返事は返せない
返事は待たない

あの雑音は無題
耳を澄ませて
ゆるりゆるりと
もう次の眠りについている

2007/09/06 (Thu)

[37] 拝啓セオリー
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拝啓、本当の自分
深く、不覚に潜って
息継ぎの仕方
ミディアムテンポ
まだ忘れていないから
笑顔でいられるんだろう
チューニングガム
全部はんぶんこ
か弱き誓いを立てる午後
繋いだ手を離すまでに
季節は変わっている

2007/09/01 (Sat)

[36] フレルオンド
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さっきようやく泣き止んだ
雨がまた降りだして
噂話で聞いた
ありのまま立ち尽くす
電柱の影
傘の変わり
大き過ぎた風船が
誰かの姿を隠している
置いてきぼりなんだ
水溜まりの猫はいつだって

バラバラに散らかした思い
集めた小部屋と
触れる温度
分けてもらう
あなただけが見ている夢

2007/08/27 (Mon)

[35] A.M
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あの少し欠けた月は
夜を身籠っている

朝は顔には出さないが
心を乱した自分の涙を忘れた

静かに沈んでいく
海の底に写す

そして闇は切り取られて
息を潜めている

誰にも
追い付かれないというのに
息を潜めている

2007/08/27 (Mon)

[34] 空き袋吹く季節
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あなたから借りた
すべてを返したつもりで
最後まで取っておいた
空き袋が飛ばされて
原色が目立ち始めた
街の上を通過してゆく

なんだ
思ったよりもずっと軽い

どこまでも飛んでいく
透明になった
風の鳴き声が
帰り道の背中を押す

2007/08/26 (Sun)

[33] 限りなく、
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「その日見つけたから」
ランダムに咲いていた花

傷みばかりを
集めて棄てるほどに
陥落街の路地裏

青い季節よ、さようなら。
不思議に温度
感じられればいい
電波、ディスプレイ。

ようやく寄り付いた
繋がりは
プラン限りなくシンプル
プラス限りなくサンプル
ダウンロード完了

限りなく、

2007/08/24 (Fri)

[32] デッドエンド観光
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本日は快晴
選択肢はいくつもない
そう
それでも自由
悲しい事ながら

この場所は
温度がいつも一定で
正確に切り取られた
正方形から聴こえたサイレン

本日も平和
昨日の死亡者はゼロ
ただし一言
志願者モドキは
いつだって罵りあってる

そいつらを
いつか飛び越すから
今のうちに下見だけしておく

2007/08/24 (Fri)

[31] 今日の居心地
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三番目の曲がり角

差し込んだ交差点の灯りが
二人分だけ縮んで

用意した別れの挨拶は
バラバラになって
何処かへいった

また今度

なんて分かり易い嘘は
体温が溶かした

一人分で充分

2007/08/23 (Thu)

[30] 風鈴蝉
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あれは風鈴蝉でありました

蚊殺線香のぐるぐる
紫の煙と染み付いた溜め息
吸い込んだマンションの壁紙
人に限りなく似せようと
足ばかり速くなった
二足歩行のロボットが
踏み潰して歩いた

あれは風鈴蝉でありました

ナツカシイナ
風鈴蝉しぐれなんていう
オサレな言葉も
昔はあったそうで
オマセなお子さん達は
一過夏を命がけで
恋に狂ったようで
脱け殻ばかり集めて燃やして
コトシハアツイナァ

潰れた駄菓子屋の前で
百円玉を握り締め見上げた


あれは風鈴蝉でありました

2007/08/20 (Mon)
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