詩人:都森 善太 | [投票][編集] |
絵に描いたように
ハッピーエンドは訪れず
絵に書いたような
バッドエンドは訪れず
僕達は
曖昧さ半分で出来ている
それも曖昧、
何処までが終わりなのか
分からず答えはなく
全てがバッドエンド
だからハッピーエンド
時々哀しくなる
その幸せ
残りは不安
バッドエンドハッピー
例えば全てが
もしも終わった時には
(エンドロール書き込む必要がある)
あなたを
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ひとごろしの
目を
しています
さぞ世界は
醜いものでしょうね
遠くばかり
みていて
涙は
もう
流れませんが
あまりにも
騒々しく
心が
形を変えるので
忘れてしまいました
もしも
あなたのその凹凸に
僕がいたならば
もしも
あなたのその瞳が
僕と同じならば
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だから今夜は
最後の言葉を夢にみよう
変わることもなく
終わることもなく
無機質なプラスチックに
欠けた月
想い出なんて言葉にする瞬間
空気を無くして閉じ込めた
いつだって
眺める事だけは出来るんだ
あの光は星
夜は一瞬、限りなく短く
何処までも明日の方向へ
だから今夜も
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愛は痛みを伴うんだ
脊椎を接合して
ほら繋がった
曖昧な愛は心以上を欲して
異常な感情
惰性で夜を越える
研磨された苦痛
心で動かす身体には魂
一グラムにも満たない
数えきれない欲求が
接合面に合わせてノックする
愛は痛みを伴うんだ
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体温を吸い込んで
重たくなった
心拍音の演奏
君がいる場所、
電子信号よりも
近道があったらいいのに
あの時は
変わらず
雨を降らすのは
何も味がしない夜
僕のいる場所、
まるで
ガラス玉に映る歪みや欠片
境界線は曖昧さを保って
どうやら、
平等に時は流れないみたいだ
右から左へ
未来に恋している
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昨日、雨を止めて
僕が僕になる前の
手紙を掘り起こしていた
世界は何故動かないのか
斜めに眺めるために
無理して真似ばかりして、
動き出し加速度
リズムを生まれ変わらせて
下書きのまま
未来予測を塗りつぶす
カレンダーよりも
役に立たない
後悔で眠り続けるのは
無駄じゃなく
生きているのは
恥ずかしい事じゃなく
なんとなく、
いつもより優しい時間に
それらしく、
追い越したのは
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なぜ、飛ぶのか
いや、跳ぶのか
尋ねた事はないけれど
瞳の奥にまで染み込む
蒼すぎた、空
胸がムカムカするような
無気力なコンクリートの屋上
見上げてみれば
飛んでいるみたいな
曖昧さは
ただ墜ちていく
飛行機雲、
隣人よ、ただ憂鬱であれ
若さだけで許された
自分よ、ただ憂鬱であれ
真相を知らぬままで
深い、蒼い、
空と、空の間、
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疾走する
ただ真っ直ぐに
それだけじゃ燃え尽きる
太陽みたいにいつか
発火点はいつもそれぞれに
何処か目指す訳ではなく
それでも
夢を見る
疾走していく
弾丸のように
いつか
夢に見る
衝動だけは誰にでもある
平等に
それは救いみたいで
ただ、弾丸みたいで
解き放たれた、のだ
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バイトは2時過ぎに終わる
誰もいない部屋に帰る
3時少し手前
たまにすれ違う光を
思い出して
希望というには
まだ物足りない
あなたが
別の方向へと向かうのを
知っているから
何度も繰り返している
映画を見終わる
6時少し手前
同じ台詞を呟く
前進と変化を確認したい
メールを書き溜めておく
目覚めた時の感情で
また逢いたい
今、
想う人は違うかもしれない
雨ばかりの季節が終わって
雨上がりの季節がやってくる
その言葉に
季節が終わる前ほどの
意味は無いかもしれない
変わるもの
変わらないもの
すべては棄てきれない
雨の中を游ぐみたいに
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雨降りの小窓は
いつでも君を待っていて
三分おきに
問い合わせをする
海の向かう
どこか遠くに
混ざる雨の音と
つかめそうな
電子の匂い
見えなくなるくらい
バラバラにされて
音の粒子
思い出せるのは
泣き顔くらいのものだ