あなたから借りたすべてを返したつもりで最後まで取っておいた空き袋が飛ばされて原色が目立ち始めた街の上を通過してゆくなんだ思ったよりもずっと軽いどこまでも飛んでいく透明になった風の鳴き声が帰り道の背中を押す
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