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ぺこベットの部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 止まった黄色信号
詩人:ぺこベット [投票][編集]

これ以上進むことも
戻ることももうできない
同じところで足踏みして
届きもしない空を見上げてる
こんなにも胸が苦しいのは
届かないことへの執着なのか
進みも戻りもできない
この位置のもどかしさからか

慣れもしないタバコに火をつけて
肺まで煙を目一杯すいこむ
満たされた満足感と
満たされることのない
場所の虚無感に胸を押さえて

何度後悔をしただろう
何度進もうと思っただろう
ただここには君はいない
僕の作った未来と
ありきたりの過去の中にいる

こんなにも青い空に囲まれた
四角い街の中には
君との想い出が
あまりにも溢れすぎてて
交差点のド真ん中
もう一度ゆっくりと火をつける

2010/03/27 (Sat)

[2] ああ、やっぱり
詩人:ぺこベット [投票][編集]

呼んだくせにその先は継ながらなくて
胸に何かつまったかのように苦しい
恋って随分もどかしいものですね
まるで終わリの見えない
何かに溺れているようだ
がむしゃらに走り出して
全てを破壊してしまいたい
恋は随分暴力的だ
何もかも僕の中からさらって行って
そのくせ何も残していかない
嵐のように激しく僕をかき乱し
風船のようにふわふわ
届かない所へ行ってしまう
僕はただそれを眺めるだけ
恋は随分自分勝手だ
こんなに近くにいるのに
何だか一番遠い気がする

(空を見上げれば)
(嫌味なくらい青い空と目が合って)

なんだかたまらない気持ちになったから
ああ、やっぱリ好きだと叫んだ

2010/03/27 (Sat)

[3] 涙目のスコーピオン
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揺れる瞳にとらえられた

もう本当はもうずっと前からこんな風に
とらわれていたのかもしれない

2010/03/27 (Sat)

[4] ブルーブレイン
詩人:ぺこベット [投票][編集]

君は前代未聞のブルーブレイン
医者もどんな科学でもお手上げ
たった1つ君を変える方法は
簡単だよ笑えばいいだけ

でもまたこれが頑固なブルーブレイン
どうしたもんか笑わない
それどころか涙の大洪水
何度も流され近づくこともできない

やっと涙が干からびて
水浸しの部屋の中
うずくまる君の手を取って
抜け出した青い夜

何度も怖がるように
君は振り返るから
僕がほらごらんよ夜は
君の脳みそそっくりだ
と大声で叫べば
微かだけどようやく微笑んだ

君を連れ戻しにきた
君の脳みそを笑うやつらが
前代未聞のブルーブレインだと
また君を水浸しの部屋の中へ

ブルーブレイン
ブルーブレイン

さあ君はもう大丈夫
早く太陽の下へ戻っておいで

2010/09/06 (Mon)

[5] 優しいだけのあなた
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手を伸ばせば掴んでくれる
振り払えば待っていてくれる
絶対突き放してはくれない
優しいだけのあなたは
本当の優しさを知らない

2010/09/06 (Mon)

[6] ミティオリックシャワー
詩人:ぺこベット [投票][編集]

鈍く光る紺色の空の中1つ
輝く流星を撃ち落とせば
手の平の闇に包まれて
そのまま消えてしまった
ただ僕は光りを手に入れたかっただけ

紺色の空にはまた雨のように
流星雨が降り注ぐけど
撃ち落とせばすべての闇に
溶けてしまった

そうやって僕は夜空のすべてを
手に入れた気がした
手の中の流星はまた夜空に上がり
僕の手の届かないところへ
行ってしまった

もう一度撃ち落とせば
今度は本当に消えてしまうと
知っていた

僕にはもう流星は撃ち落とせない
人々の夢を背負う
夜空の滲んだ光りは撃ち落とせない

君を閉じ込めていたなら
夜空に消えてしまうことも
なかったのかもしれない

夜空の滲んだ星のどれかに
君を探して銃を向ける

いくら撃ち落としても
それはただの夢なのに

今日も君は流星雨の
どれかに紛れ込んでいる

2010/09/07 (Tue)

[7] わらのない夢
詩人:ぺこベット [投票][編集]

ああ僕はここから動かないから
君は好きなように生きればいいよ
泣きたくても僕には目がない
君を抱きしめたくても僕には腕がない
ここに1本足で立っているのさ

君は黄金色の野原を駆け抜ける
僕はただそれを見ているだけ
(目はないんだけどね)

カラカラに干からびた僕を
満たすように撫でてくれる
ある意味では君も僕と同じ
そこから動けずにいるんだろう?
だから今日も僕は1人ぽつんと
黄金色の野原を見つめるだけ

君はまた今日も1人颯爽と
黄金色の野原を駆け抜ける

(ただ1つだけ願いが叶うのなら)
(この体中の憂鬱を吹き飛ばす)

君のような風になりたかった

2010/09/07 (Tue)

[8] やさぐれロマンチック
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のりこんだ駅には名前がなかった
君の手を握って
引きずりこむように飛び乗った

外を見てと君がいうから覗いてみれば
想い出のレールが僕らを運んでいた

こうやって想い出に囲まれすぎて
僕らはきっと行く先を
見失っていたんだね

レールなんかなくったって
道なんか探さなくったって
これからも君となら走って行ける

さあ行こう、と君と窓から飛び出せば
想い出のレールは過去を運んでいった

君の手を握ったままそれを見送れば
なんだかロマンチックね、
なんて君が笑うから

僕は飛び乗った名前もない駅に
君の名前をつけた

2010/09/07 (Tue)

[9] 未来からのラブレター
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お前に会えてよかった
俺は幸せだったよ
出会えてよかった、ありがとう

俺の後悔は、
お前の未来に
俺がいないことだよ
ずっと一緒にいるなんて
安っぽい約束してごめんな

俺はもういないけど、
幸せになれよ
お前は甘い物控えて、
もう少し素直になるように

俺のこと忘れていいから
想い出だけはとっといてよ
そしたら俺はいつだって
ここに帰ってこれるから



あ、俺もう行くわ
大丈夫だよ、きっと
お前ならうまくやれるよ

じゃあな

2010/09/08 (Wed)

[10] もしもし、愛ですか?
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あのころの僕も君も
不器用ながらもお互いを
思い合っていたんだね

今なら分かるよ

君のいない部屋の広さも
鳴らない携帯の場所も
くだらないことで笑い合っていた
あの日の想い出が
どんなに幸せなものだったのか
スーツを着こなして
ネクタイを締めて
そうすることで過去の僕を
取り払っているかのように

ねえ君、今もちゃんと笑ってますか?
僕のことを時々想い出しますか?

僕は君がいなくなって少しだけ
大人になった気がする
目玉焼きも焦がさなくなったし
朝も起きれるようになった

君の手を取って走り出して
夢を追っていたあの頃みたいに
走って、みようか
スーツを投げ捨てて
ネクタイを緩めて
そうやって走ったあと
ドキドキと揺れる心臓に
手をあててみようか
この心臓の寿命は君がいた時より
少しだけ延びるんだろうな
そしたらもう一度
鳴らない携帯を手に取って
未だ消せない番号を押してみようか

(もしもし、愛ですか?)

トレーナーにジーパン姿の
僕の隣りで笑っている
花をあしらったカーディガンを着て
ふわふわのスカートをはいた

君が好きだった

2010/09/09 (Thu)
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