ホーム > 詩人の部屋 > 流月の部屋 > 投稿順表示

流月の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 
詩人:流月 [投票][編集]

この狭い視界に映るのは

ひたすらの道



無数に、そして複雑

どの道を歩もうが

そこを歩く足の主には変わりなく

どの速度で歩もうが

そこを歩く足の主には代わりなく



この狭い視界に映るのは

終わりまでの道



振り返っても

さっきまでの道は残っていない

また複雑な道を再び歩むのも、また自由

そこを歩く足の主には変わりないし

そこを歩く足の主には代わりない



つまりは、自分なのだから

2007/02/14 (Wed)

[2] 鳴き枝と雀
詩人:流月 [投票][編集]

愛される事を知らぬ雀が飛んでいく
愛される事を願う雀が飛んでいく


細い小枝は折れそうだ
小さな雀がただ一羽とまっただけで
痛い痛いと鳴いている
落としてしまうと鳴いている
気付かぬ雀は空を見る
愛が欲しいと見つめている
身近な愛に気づくことなく
ただただ空に歌っている


愛される事を知らぬ雀が飛んでいく
愛される事を願う雀が飛んでいく


そして雀は落ちていく
小枝は音をたてて裂けたというのに
それに気付かず落ちていく
理想の空に思いを寄せて
翼を忘れて落ちていく
裂けた小枝は鳴いていた
気付いて欲しいと鳴いていた


愛される事を知らぬ雀が飛んでいく
愛される事を願う雀が飛んでいく


雀はもう動かない
二度と空を飛ぶこともない
愛を知ることもない

冷えた地面に転がるのは
理想に死に絶えた雀と
それを支えられなかった小枝だけで
雀の小さな目に映るのは
今もきれいな青空で


愛される事を知らぬ雀が飛んでいく
愛される事を願う雀が飛んでいく

2007/02/15 (Thu)

[3] 呼吸
詩人:流月 [投票][編集]

いつの間にか


呼吸に色と音がついた


そんな冬の日の朝


散らかった1Rの中で


一人でいるでいると感じる


「なんてこの部屋は広いのだろうか」


寂しさに堪えるために


この小さな部屋に


無理矢理、ねじこむように


多くを詰め込んだはずなのに


ただ1つ、無くなっただけなのに


こんなにも広く


こんなにも寒く


こんなにも寂しい




一人が辛いだなんて思っていなかった


でも


独りは本当に辛かった





暖かい毛布を下さい


私が凍えてしまわぬように


暖かい毛布を下さい


全てが戻ってくるような気がするから(偽りの温もり)





呼吸の色と音が


また少し増したような


錯覚のような現実

2007/02/15 (Thu)

[4] 私から聞いた新しい言葉
詩人:流月 [投票][編集]

爪先を伸ばす事が


こんなにも楽だなんて


気付かなかった


いや、気付きたくなかったんだ


自分に与える罪で


自分を弱者に仕立て上げて


『あぁ、こんなにも可哀想な私に気付いて』


『私はこんなに不幸なの』


そんな自慰行為に酔いしれていたかったから


それが楽な快感だったから


爪先を少し、伸ばしてみる


それだけで変わる事


気付け、今だぞ




そうやって


ようやく私が語りかけてきた


2007/08/08 (Wed)

[5] そんな愛を詠うものだから
詩人:流月 [投票][編集]


私が愛を詠うと
あまりにも滑稽だから


そう苦笑う不器用な貴方に
私は惹かれる


だから私は
貴方として詠おう


シンプルでいいのさ
その方が貴方らしい


そんな私を貴方は叱るだろうけれど


ごめんなさい、馬鹿


こんな詠ばかり詠っている
貴方が悪いんだから
とっとと諦めなさい




一つでも多くの小さな幸せが
ここから産まれる事を願って

2007/08/08 (Wed)

[6] 
詩人:流月 [投票][編集]

両手で耳を塞いでも
誰かを罵る声がする


両手で耳を塞いでも
止まない雨の音がする


嫌な物に蓋をする
それで手に入れられたのか
それで大事な事までも
聴けなくなってしまったんじゃないのか


両手を耳から離してみた
愛を囁く歌が聞こえる


両手を耳から離してみた
枯葉が静かに散っている


両手を耳から離してみた
「真実」が耳から見えてきた

2007/08/31 (Fri)

[7] 
詩人:流月 [投票][編集]

愛を知らなくても
愛を学ぶ事ができる

それで
いいんだって

教えてくれたあなたに
ありがとう

2008/09/24 (Wed)

[8] 
詩人:流月 [投票][編集]

つまり、だ

重要なのは「言う」でも「語る」のでもなく

「伝える」こと

伝わらなければ

ただの酸素の無駄遣い

2008/09/26 (Fri)

[9] 体内空化
詩人:流月 [投票][編集]

何度か呼吸をするうちに
アア
大人になっていたと気付いた

泣き虫だった私が
それを堪えて笑う日常を送っていたり
含む事さえできなかったお酒が
冷蔵庫にストックされていたり
体内の水分が入れ替わるように
良くも悪くも
「私」はもう存在しないのだろう

それでも私は呼吸をする
生きていくために
これからも私を吐き捨てる

2008/09/26 (Fri)

[10] ほいというまに
詩人:流月 [投票][編集]

私は自爆した

あまりにも、の寂しさ

爆発したら

なぁんもなくなって

さっぱらっさになって

ただ、そんだけ




今日もそちらは風が強くなのですか?

こちとらちょっと、さっぱらっさが広がりました。

敬具。

意味なんか知るかい

2008/11/24 (Mon)
21件中 (1-10) [ 1 2 3
- 詩人の部屋 -