ホーム > 詩人の部屋 > 泉 浩祐の部屋 > 投稿順表示

泉 浩祐の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 義理の父…。
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

故郷に帰る前に、
赤い横断歩道を歩いた。



『今帰るから。』


ただ、その一言を云う為にかけた電話。


母さんは出なかった。




『三度目の正直』は
『二度ある事は三度ある』へ変わる。



母さんの声が聞きたい。




電話に出ないのは、
俺の父さん以外のオトコと
一緒に居るから?

今更になって隠す必要なんて
ないじゃないか…。





母さん、家に居てくれるかな…。






四度目の痛みは
絶対に忘れない。


そのオトコは俺にとっての


悪魔だ……。

2004/02/16 (Mon)

[2] クレヨン
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

赤い、
クレヨン。

13歳離れた姪っ子の。

赤い、
クレヨン。


姪っ子が
俺の家に来る度
使う。

赤い、
クレヨン。




『あっ、折れた…。』


折れた
赤い、
クレヨン。

真っ二つの
クレヨン。

やわらかい、
柔らかい、
軟らかい。



君がくれた
偽りの愛の様に、
脆く、崩れた。






赤い、
クレヨン。

君の愛情。

赤い、
クレヨン。




次の千年の恋人には、
脆く、すぐ崩れない愛を求めようか・・・。



真っ赤なルージュ。
赤い、クレヨン。

姪っ子に訊ねられた。

『ちゅぎのこいびと、だぁーれ??』


『・・・お前にしようか?』




折れたまま
真っ二つの
赤い、
クレヨン。

今度お前に
愛を
プレゼントしてやろうか?

2004/02/17 (Tue)

[3] 僕は君の為だけの玩具。
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

ぎゅっと拳握って、
その拳は何処へ行く?

僕の頭上。
君の怒りを買ったのはそう、
僕でした(笑)。


出過ぎた血。
君の心配はそれじゃなく、
自分の手に付いた血だった。

じゃあ、はじめっからやんなきゃいいのに。

君の術も失くしてしまわぬうちに、
両手で突き放した。


優しい君の血なら飲み干してあげるから。


否定する力も、もぉ無い。
汚れた僕の血を飲み干しただけ・・・。

2004/02/19 (Thu)

[4] 敵ト ヲ前
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

何が平和?
何が正義?
             お前が吐いてる言葉って
             何処が“タダシイ”とか、何処が“マチガイ”とか、
             マニュアル作ってるだけで怖い。
人間は愚か?
じゃあ俺も?
             只、戦争がしたいだけで。
             只、ヒトが苦しむのを見て、楽しいだけ。
ムカツク奴が居て、
殴ってハイ終わり。
             何か“チガウ”と言いたいのか
             皆涙を落として俺を見るの
                ――ヤメテクレ!!――
狂って消えた
暴力で押し通して
             此の世界中、壊れてく崩れてく
             それが見えない愚かな奴ほど上に居て。
お前に何が出来る?と
考えさせる事も無く。
             只、死ぬのを待ってるだけ。
             俺にはどうすることも出来ない。
力が無い
小さい独りの人間に
何が出来る?
             何も仕様が無い   苦しい。

今日も夜が明ける。
             破壊のシナリオを最高に色付けながら。
                    此の世は消える。
                     いつの日か・・・。

2004/02/19 (Thu)

[5] 夜を快適に過ごす為に。
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

夜のお供に  熱いコーヒー。
夜のお供に  甘い飴。
夜のお供に  君の声。

僕の目に映しだされてんのは、
線の入った紙。
僕が右手に持ってんのは、
愛用のシャープペンシル。
僕が今聴いてんのは、
君の歌声。

今から僕は、頭をフル回転させます。
そうしてくっだらねぇコト書き尽くして、
もぉ憧れは憧れのままだと、
夢を諦めるんです。

志した理想は高過ぎて届かない。
だからスグ諦めちまう。

そんな自分が恥ずかしくて、
夢を諦めた理由を、
思わず世の中の所為にしてしまう。
それが、昔一番成りたくなかったオトナのカタチ。


ごめんね、僕。
こんな人間に成り下がるなんて・・・。
これはもぉ、紛れも無く僕の所為なんだけどね。




















夜のお供に  くっだらない夢。

結局打ちのめされて 心はズタボロ。

2004/02/19 (Thu)

[6] 紅い跡
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

雪の様な白い肌が大好きだった。
君の白い肌。
僕がある感情に染まると、
其ノ白い肌は紅く朽ちる。
青い涙が君の頬を伝う。
僕の口端がくいっと上がるんだ。
君は何も云わないから、
僕は止めないし。

雪の様な白い肌が大好きだった。
僕に従い尽くす、
其ノ瞳が堪らなくおもしろい。
どうせ逆らえないものねェ?
白い肌に映えた紅い血。
其ノしたたる様子も好きだ。

傷め付けた跡が青くなっても美しいよ。

深い夜に見える、
逆光に透けた白い肌。
君の瞳はいつだって僕を見つめていた。
僕はずっと君と君の白い肌を見ていた。



白い肌は何も云わず
    紅く染まっていった。

2004/02/23 (Mon)

[7] Guitar Novice.
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

彼は白いNight。
彼女は黒いJULIA。

彼は俺の親友で、
彼女は俺の恋人。

彼と彼女は同じ類のモノで、
俺だけひとり違うモノ。

それでも俺はふたりを
それぞれ愛していた。

ふたりは俺をどう見ているだろうか?

親友としてのNight。
恋人としてのJULIA。
ひとりだけ違う俺。

俺達はこれからどうなるだろう?
傷付け合って傷付いて、
それでも俺達は続くだろうか?
彼と彼女に出逢った軌跡を、
もぉ辿る事も無いから、
いっそ俺を独りにして。

ふたりの存在が
俺を交えて更に俺を惨めにさせる。



明るい闇も、黒い女も
もぉ、厭なんだ。

2004/02/23 (Mon)

[8] 俺は・・・。
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

【時は少年が少年であり続けることを許さない。】





俗に、叶わないモノを夢と指す。

希望は望むモノであって、
     必ずその通りになるワケではない。

理想なんてのもそうで、
     現実化するなど、有り得ない。

現から逸れて自分自身に嘘を吐いた。
子供の頃に抱いたオトナの俺は、
きっと馬鹿で甘ったれた奴だったろう。

今の俺は堅実に人生の終へ歩めているかな?

子供の頃に抱いた儚い夢、なんてモノは、
もう散っているだろう?

俺の道は今俺が決めてくんだ。
ガキのつまらない考えに翻弄されて堪るか。

幼い子供に終止符を。
ガキのままじゃ俺は進めない。

夢や理想なんてガキの言葉だ。





俺は死ぬ為に生きてくんだ。

2004/02/23 (Mon)

[9] 黄鶴楼送孟浩然之広陵
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

世の果てで交じる
空と海が
大好きな友人を想って
目にずっと映し出されていた
目に溜まる涙 堪えて
君の乗る広大な海
ずっと見つめているよ

2004/02/23 (Mon)

[10] 凍えたよ空の下。
詩人:泉 浩祐 [投票][編集]

指先が凍る様な冷たさを拭いきれず、
後ろから襲い掛かる気配に恐怖を覚えた彼ノ夜。
挫いた足を引きずって、汚れた都会の雪に埋もれてく。
足先が凍って切断したとしても、元々使い物にならないから、
『ヨカッタネ』と貴女は微笑んだ。
冷たい氷の表情は僕の背筋をゾクッとさせる。
黒い雪 降る此ノ街は夜明けを運ばずに、

闇に消え行くのだろう。
去り逝く運命は誰しも変えられずに。



貴 の ロ い 憶 び し
 女 ホ 苦 記 呼 戻 て。

2004/02/23 (Mon)
31件中 (1-10) [ 1 2 3 4
- 詩人の部屋 -