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碧の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 存在の距離
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傷口を覆い隠すような
上擦った声が
私の脳裏から離れることがない

涙を堪える瞳が
小さな悲しみにも揺れることを
私は知っている

でも
震える寂しげな背中を
抱き寄せる権利は私にはないから

今にも歪んでしまいそうなその笑顔を
側で見つめることも

時々もどかしくなる

誰かの代わりになるなんて
本当は何よりも
辛いのに

そんな下らないプライドもズタズタになるくらい
夢中になって

溺れてしまったんだ

最後まで
報われなくても
構わないと思う程

愛してる

そして気付いた
これが
本当の恋だと

そして
傍に居られる時間を慈しむ心が
私の中に在る
純粋で清廉な気持ちであることを

形の無い光に捕らわれたいと
初めて思うことが出来たのは
貴方が
儚いくらい綺麗な想いを持ち続けてくれたから

せめて一つだけ
我が儘を言うとすれば

晴れた空に似た
貴方だけが出来る
朗らかな笑顔を
取り戻して欲しい……

2007/06/30 (Sat)

[2] 安易な言葉と弱さ
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心に温かさが生まれた

でも
それと一緒に
小さな穴が空く

日を増す毎に
大きくなっていく

気づかない内に
隙間風が冷やしていった

これはきっと罰だから
しっかり受けなければならない

唇が震えても
瞳から涙が溢れても
体に怖気が走っても
空虚な心があたしを捕らえた


貴方にだけ愛を捧げると約束したのに
今でも貴方しか心にいないのに

他のものに手を出したから?
欲張ったから?
後悔が纏わりついても
もうあとには引けない


せめて
このどうしようもない心だけ
添わせることを許して下さい

最後の高潔な想いが
空の向こうの貴方に
届いてほしい

2007/06/30 (Sat)

[3] 
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話を合わせたり
偽りの笑顔を貼り付けたり
窮屈で
詰まらない人生を
歩んできた
顔色を伺って
言葉を選んで
自分が一番嫌いなことをやり続けた
本当の私はもっと奔放で言いたいことははっきり言った
言えた筈なのに
子どもの頃
なりたくなかった自分に染められていく
笑顔が似合うと言われる度に
罪悪感と
反吐が出る
他人の言葉に傷つけられて
でも
軽く返して
やせ我慢をした
積み重ねられた不満を
大粒の雨で流した
だけど
後悔の念も
胸の痛みも
なかなか流せなくて
爪を立てて
拳握りしめて
押し込めてた
大人たちは
そんな人生で楽しいのかな?
孤独になることが怖いからって
温もりにすり寄るなんてそんな卑小な生き方
誰がしたがるの?
本当に愚かなのは
臆病な私自身だってわかってる
いつかは
一番我が儘で
一番素直で
一番自由な空のようになりたいと
憧れを抱く心が
尽きることはない
果てしない夢によく似た苦痛を強いられる
現実の壁に遮られた
運命が邪魔をし続ける
せめて
誰にも縛られることのない
煩わしさのない
安らかな時間が欲しい
そして
その刹那を慈しめる
心の強さが欲しい

2007/07/15 (Sun)

[4] 濡れた足
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空を覆った均等な灰色
私に注いだ冷たい霧雨
肩を揺さぶる重たい風

このとめどなく溢れる声は
留まることが出来なかった

服に染み付いた水の跡
雨なのか涙なのかわからない

腫れた瞼に触れると
小さな痛みが走り
又泣けてきた

雨に打ちのめされる
淀んだ空に浮かぶ雲のように
私の心もゆらゆら揺れていた
今は味方してくれない

雨風で熱い頬を冷まし
されるが儘になった髪を掻き上げる

そんな私の姿は
他人から見れば
無様なものだと思う

面と向かってそう言われても
怒りは湧いて来なかっただろう

私自身もそう思ったのだから

2007/10/01 (Mon)

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