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時雨 刹那の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 雨音
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君がこの世に生を受けて

はじめて降った雨の日を

君は覚えているでしょうか?

きっと覚えていないでしょうね

何故なら
その時の君はまだ余りにも小さく

余りにも弱かったから

ただ

雨音さえ初めて聞いた日がある事

忘れないでいて欲しい

2007/04/02 (Mon)

[2] 祈り
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その時


君は空を見上げた


その時


君は空を見上げた


星も見えない曇り空


その先に輝く満天を想い


君は空を見上げた

2007/04/02 (Mon)

[3] 
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あの日君がついた嘘

あの嘘は

君をどう変えたのだろう?


あの嘘は

君以外の誰かを救えただろうか?

あの嘘は

君だけを救う為のものだったのだろうか?


あの日君がついた嘘

あの嘘は

君をどう変えたのだろう?

2007/04/02 (Mon)

[4] 永遠
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ある人が言った


人が想像出来るものは


全て実現可能であると


タイムマシンはまだ出来ていないけど


透明人間になれるスーツは理論上可能だという事が科学の分野で最近発表された


どうやら光りを曲げる素材を使用するらしい



ある人が言った


永遠は時間の単位ではなく


心の中にあるものだと


だとするなら


僕にとって
君を想うこの気持ちが


それに1番近いものだと


夢の中で君に会う度


そう思うんだ


この気持ちだけは


曲げたくないなぁ

2007/04/02 (Mon)

[5] 女心
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女心は秋の空



長い歴史の中で


数え切れない恋が生まれて


長い歴史の中で


数え切れない恋が破れて


そんな数え切れない恋の経験の中から


いつしか秋の空に例えらた



女心



少女はいつの日か


情熱的な夏の陽射しを背に


白すぎる孤独を見付け



女になった



女心は秋の空



でも
決して
移り気な訳じゃない



ただ
少女は
もうすでに
情熱だけでは生きていけなくなっただけ



女心は秋の空



でも決して
移り気な訳じゃない



ただ
少女はもうすでに
孤独の予感に耐え切れなくなっただけ




夏の情熱の記憶を
忘れられずに



白い孤独の予感に
耐えられずに




その中間で




揺れているだけ




女心は秋の空



でも決して
移り気な訳じゃない

2007/04/02 (Mon)

[6] 間奏曲〜interlude〜
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あなたが 好き


君が 好きだ



あんたが 好っきゃねん



大切なあの人に
告白をする時


そこに生まれる
一瞬の間






その一瞬に





言葉を超えた想いが宿る





音のない間奏曲





アナタは聴いた事がありますか?

2007/04/02 (Mon)

[7] キセキ
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君は
今何処にいますか?



きっと旅の途中だね




僕は
明日何処にいるだろう?




きっと旅の途中だね





そう




君の



僕の



足跡は




君の



僕の



今を繋ぎ





また旅の続きへと


軌跡を刻む






そう




君の




僕の



その一歩







君の




僕の




また一歩が




奇跡とも言われる
偶然を引き寄せ





全てを必然に変える
その日まで







君も





僕も





きっと







旅の途中さ

2007/04/02 (Mon)

[8] クジラ
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世界で一番大きい生き物は?



それは陸にはいない



それは空にもいない



その生き物は




海の中にいる




その生き物を



人は



シロナガスクジラと呼ぶ





デカイ





僕等と同じ生き物とは
思えないくらい





デカイ






海の浮力を利用し




彼等は巨大化した




彼等は




どうやら
僕等の仲間らしい





彼等は




元々
陸にいたみたいだ





彼等は




進化の途中で
海に帰ったらしい





逆を言えば






彼等は
陸での進化を諦めた






きっと進化の途中で




陸に

生きる道を

見出だせなくなってしまったのだろう...








彼等は海に帰った








そして







永い時間が流れた


陸にも

海にも


永い時間が流れた








いつの日か







彼等は


世界で一番大きくなった






彼等は


世界で一番優雅になった






彼等は







世界で一番優しくなった

2007/04/03 (Tue)

[9] 傑作
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音楽も

絵画も

映画も

小説も

彫刻も


傑作と言われる作品がある

駄作と言われる作品もある


傑作だと作者が言う

それもいいだろう

傑作だと他者が言う

それもいいだろう

駄作だと作者が言う

それもいいだろう

駄作だと他者が言う

それもいいだろう


ただそこに作品がある事で誰かが何かを考える


芸術の本来の姿は

それ位自由で

ある意味では

何の意味もないもの


でも意味のないものしか
持たない自由を
その作品から感じた時に

その作品は

何よりも深い意味を持ち

人の人生すら変えてしまう

圧倒的な力を持つ

傑作とは

言い換えれば究極の駄作
なのかもしれない



2007/04/04 (Wed)

[10] コインロッカーベイビー
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いったいどういう事だ?


オレはもう産まれたはずだ。

長く母親の『中』で

体内時間で数億年も

まだかまだかと


産まれ出る事を待ち侘びて


まだかまだかと待ち侘びて


やっとオレは外の世界にも出ていけるカタチになった

そしてオレは産まれたはずだ


なのに何でオレはまだ『中』にいる?



どうしたと言うんだ?



確かにオレは『外』の光をこの目で見たはずだ


いったい


どうしたと言うんだ?



産まれた記憶もオレが見た夢だったのか?





きっとそうだ





それ以外考えられない



きっと早く『外』に出たいという切な願いが

オレに夢を見せたんだ





きっとそうだ



それ以外考えられない





きっとそうだ





それにしても楽しみだな


この母親に世界で一番の
親孝行をする為に


オレはこの母親を選んで 産まれようとしているんだ


安っぽい言葉だけど


この母親に世界で一番の幸せをプレゼントする為に


オレはこの母親を選んで 産まれようとしているんだ



楽しみだな


オレが産まれたら

どんな顔をして
抱き上げてくれるんだろう?



楽しみだな


オレが産まれたら

どんな名前をつけてくれるんだろう?



楽しみだな



楽しみだな



早く会いたいな



楽しみだな






でも





どうしてこんなに冷たいんだろう





まるでコインロッカーの中に入れられているみたいだ

2007/04/20 (Fri)
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