ホーム > 詩人の部屋 > 空色の部屋 > 投稿順表示

空色の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] さよならの代わり
詩人:空色 [投票][編集]

ゆらゆらと月が揺れる夜でした

さよならの代わりに
と、あなたがくれた花が枯れていきます

私の心のようにパリパリになっていく花が悲しくて
見ないようにしていた

危なげな月の光が花を照らし、久しぶりにさよならの代わりをじっくり見つめました


私は恋をしていた

終わってしまったけれど、一生懸命恋をしていた

花は枯れて恋も枯れて


私は危なげに揺れる月を見上げました


あの日言えなかったさよならを言うために

2014/08/19 (Tue)

[2] 月があまりに綺麗だったので
詩人:空色 [投票][編集]

月があまりに綺麗だったので、私は一人でお酒を飲んだ


少し月が切なく感じたのは


私の心が切ないからでしょうか


カランと氷が音をたてて溶けていった

2014/08/19 (Tue)

[3] 例えばのはなし
詩人:空色 [投票][編集]

例えばのはなしをする時の
あなたは危なげで

私は例えばなしが嫌いだった

聞かなくても、試さなくても
私はここにいるのに

あなたの側から逃げないのに


今日もあなたは例えばのはなしをする

甘えた子供のように

2014/08/19 (Tue)

[4] ため息
詩人:空色 [投票][編集]

夜空というには、悲しすぎる黒さに

私はため息をひとつついた


あの子は空を眺めてキレイだね、と笑う


同じ空なのに私にはキレイに見えなかった


私もキレイだね、と笑い


そっとため息をついた


黒く見えたのは、私の心も黒く染まっていたからでしょう


とても悲しかったからでしょう


そんなときもあるさ、ともうひとつため息をついた夜でした

2014/08/20 (Wed)

[5] なんでも切れるハサミ
詩人:空色 [投票][編集]

なんでも切れるハサミがあれば

こんなに泣かなくてもいいのにな




あの人との思い出も


あの人への気持ちも


ハサミでちょっきん、と切れたらな





痛みばかりの心を抱えた私は

こうして一人強がりを言うだけ



でも、今はまだハサミはしまっておこう


痛みばかりが目立つけど

私はきちんと恋をしていたから








2014/08/21 (Thu)

[6] 強がり仮面
詩人:空色 [投票][編集]

心がスカスカになるほど悲しい時も

泣けない痛みが私を襲う


悲しいのに、普段通りの態度をとって

電車のなかでは寝たふりしたり、


わたしは強がりを
手放せない大人になりました


中身は幼い子供のまま

弱くて、情けなくて、不安になって



だけどここまで歩いてきた

遅いけど、くねくねしてたけど



強がって、強がって


わたしは前に進む




傷も涙も痛みも全て

見ないふりなんかしないで



強がりながら歩いていこう




いつか、この強がり仮面を脱げる日がくるまで

2014/08/23 (Sat)

[7] 
詩人:空色 [投票][編集]

少し上を向いて

唇噛み締めて

その場にじっと立ち尽くす


涙をこぼさないように




貴方とのさよならが

涙で終わらないように




もう、会えなくなるけれど

大切な日々だったから



2014/08/29 (Fri)

[8] おんなのこ
詩人:空色 [投票][編集]

おんなのこが、大きな声で泣いていた


わーんわーん

もういやだよー

きらいだよー


泣いて泣いて、大きくなるんだ


泣かなかった人なんて

誰もいないから




お母さんの胸で落ち着いてきた、あの女の子をちらっとみては


涙を心の箱にしまえるようになった自分をみた



大きな声で泣けたのは

いつだったかな

2014/09/02 (Tue)

[10] 
詩人:空色 [投票][編集]

懐かしい夢をみた

特別なことは何もなく

二人でくっついているだけ


私は本を読んで、貴方はゲームして


柔らかい空気、幸せな温度


目が覚めて、全てが夢だって気づいたとき


終わったんだな、と思えた



思い出は時に残酷だ

2014/09/07 (Sun)

[11] 青い春の一枚
詩人:空色 [投票][編集]

走るしかなかった

ただ、思いっきり


なにも変わらないのは痛いほどわかっているけれど


あの時の私は走るしかなかった


転校なんてしてほしくないけれど
貴方から離れたくないけれど


幼い二人にはなにも変えられない


泣く以外を考えたら

走ることしかなかった




走りながらめいっぱい叫んだ


がんばれー

がんばれー


だいすきだー



走って走って、いっぱい泣いた



大人は青春だね、なんて笑うけれど


精一杯だった


今、振り返ると青春だったなって

笑えたよ

2014/09/08 (Mon)
24件中 (1-10) [ 1 2 3
- 詩人の部屋 -