ホーム > 詩人の部屋 > 柚の部屋 > 投稿順表示

柚の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] パステル
詩人: [投票][編集]

冬に優しい桜を見た
 
春の色は雪の下

パステルピンクが儚く見えた

空の色は灰色で

見ているのは僕一人

その花に触れようと手を伸ばした


待ち遠しいんだ

この手が温かくなることが

まだずっと先になるんじゃないかって不安になる

春の色は雪の下

パステルピンクが儚く見える


寒空に響く雪の音が

心に染み渡る

キレイな雪景色はもう見えない

心の空は青色で

待っている僕独り

パステルピンクの雪が降る


ずっと待っている

春の香りと温かさが

きっとすぐにくるんだと

信じていたい

まだ春は雪の下


パステルピンクが儚く見える

2009/02/16 (Mon)

[3] 歩み寄り
詩人: [投票][編集]

大切だと思っていたものは

こうもたやすく壊れて

くだらないと思った

結局僕には

大切なものではなかったと


それはただすがりついていた逃げ場だった

いくつもある内の一つで

世界は広いから

そんなものはいくらでもあるさ




そう思っていたのに

恋しいのはなぜだろう

涙が出るのはなぜだろう

それはこれからも

きっとつくれるものなのに



大切だと思っていたものは

簡単に壊れてしまった

くだらないと思った


もしかしたら

そう思いたかっただけなのかもしれない



今からでも間に合うだろうか

2009/02/16 (Mon)

[4] 空色の窓
詩人: [投票][編集]

チョークの音に

静かな教室

先生の声だけが響く


窓際のこの席は

ちょっと寒いなあって

なんとなく外を

眺めさせる



今頃なにをしているのかな

笑っているのかな

なにを考えているのかな

どうか私の事を

考えていて



遠く遠いあなたの元へ

届くといいのにな

同じ時同じ空を見て

互いを考えていたい


いつもおもってしまうの

ふと頭をかすめるの


どうか私のことを


ほんの少しでも考えていて

2009/02/16 (Mon)

[5] 遠く近い世界と僕
詩人: [投票][編集]

カーテン越しの外は

僕にはただ明るいだけで 

ずっと閉じこもっている方がよかった

光の先にはなにもない気がして



ヘッドホンからの音楽

静かな部屋から

逃げ出せるんじゃないかと

自分の世界に染まれる気がして

いつの間にか目も耳も言葉さえ塞いだ




なにも変わらない朝

なにも変わらない自分

なにも変わらない部屋

一つだけ違ったのは夢を見たこと

カーテンを開けた夢を見たこと

どうなったかはまったく覚えていなくて

どうしようか迷ったけれど



そっと僕は僕の部屋に

外の光と朝の声を入れてやったんだ

2009/02/17 (Tue)

[7] 同窓会
詩人: [投票][編集]

虹色に空が光るころ

もうすぐ咲きそうな桜の下で

互いの目を見ながら

約束した



もう何年経ったかな

学生服が懐かしい

思い出の友との久々の再会

待ち遠しかった

なにより君と会えること


昔よりもずっとキレイになった

照れながら話しかけた僕に

変わらないね と微笑んでくれた顔に

どこかほっとした


その笑顔の君の

左手の薬指にはキレイな指輪が輝いている

結婚したんだという一言

そっか 良かったね おめでとう



約束を君は

ちゃんと叶えたんだね

最後のさよならから


あの時交わした「それぞれ幸せになろう」

だから僕は君に秘密にしなくては

まだ君の事を忘れられずにいるということを


勝手でごめん

だけど


今だけはその笑顔を見れて良かったと思う

2009/02/17 (Tue)

[8] カノジョ
詩人: [投票][編集]

今の気持ちをありのまま

あなたに伝えてしまったら

今のあなたはなんて言うかな

きっと優しくごめんねって言うだろう

聞きたいのはどんな言葉でもない


遠くにいるあなたへ 私からの

‘大丈夫’のメール



毎晩悩む私がいて

切なくなって

ケータイを投げそうになって

ぐっと堪えて

だけどヒミツ 秘密なの

困るあなたをみたくないから



‘私は大丈夫’本当は嘘

‘気にしないでね’本当は気にしてほしい

どうしても素直になれない

かわいくない自分がここにいる




だからせめて一言だけ



そのかわり 会った時

たくさん たくさん抱きしめてね

2009/02/17 (Tue)

[9] 流れ星
詩人: [投票][編集]

夜空に輝く幾千の星

静かに流れゆく

あの一つに僕はなれたのかな

誰かは僕のための流れ星

だから僕は誰かのための流れ星

どうか一瞬を見つめて

願いを託してほしい



幼い頃夢中で探した一瞬の奇跡は

なにもないような暗闇の中で

一筋の道を作った

でもそれはなにもなかったらできなくて

何かがあったからこそ

僕の前に現れてくれたのさ



あの頃は無邪気に

願いを託すだけだったけれど

今はひたすらに憧れる

人の為に輝き流れた星に


一筋の道をつくったあの瞬間を

僕も誰かの為に



作ってあげたいと思ったんだ

2009/02/17 (Tue)

[10] カレシ
詩人: [投票][編集]

最近きっと疲れてたんだ

どこか違う世界にいる感覚も 

ちょっとイライラするのも

きっと疲れたからだ


なにかくだらないと思うのも

今 ここに一人でいるのも

心地良いようで どこか寂しい

足りない 足りないんだ



道端ふと立ち止まり

空を見上げてみたのなら

白い雲が浮かんでいて

なぜか君を心に描いた


さみしそうに笑う顔に

何度ゴメンねと言っただろう

すぐばれるような嘘を

今思い出してゴメンね


‘大丈夫’なわけないんだ

こんなにも僕は苦しいのに

自分を抑えて泣きそうな

そんな優しい君が恋しい



今日会いに行こう

何も言わず

君の言った願いを叶えよう


たくさん

たくさん抱きしめてあげるから

2009/02/17 (Tue)

[11] やっと見つけた
詩人: [投票][編集]

綴った言葉は

どこか飾りモノだと感じて

ありのままを綴ろうと思ったんだ

どうかそのまま

裸の自分が伝わるように



けれどいくら綴っても変わらない

キレイゴトと言われる言葉たち

嫌いになりそうになるくらいに


どうしてシンプルになれない

そんな自分が悔しかったんだ



あがいた自分の周りには

結局なにもなくなった

言葉を綴るのがこわくなったから




立ち上がってみると

真っ白な世界がそこにあって

自分だけがそこにいた


いつから僕はキレイゴトになったのか

それこそが本当の自分だったのに

ひねくれ飾っていたのは


言葉ではなく僕だった



決して飾っていない言葉は

キレイゴトだと言われる




大切な心だった

2009/02/19 (Thu)

[12] 雨上がりの午後
詩人: [投票][編集]

雨上がりの道に大きな水たまり

遠くから見ると ただ邪魔で

けれど近くでその中をのぞいてみると

水たまりよりもずっと大きな

大きな世界があって

その世界に

雨上がりの空と自分がいたんだ



水たまりの中で変わる雲は

まるで僕の今の心のようで

時々落ちる雫が

掻き消そうとした


いつの間にか

どうせ消えてしまうだろう

どうでもいい水たまりは

今の僕にとって

全てがそこにある気がして

どうしても その水たまりから

僕は離れられなかった




じっと見ていた

ずっと

そしたら気づいたんだよ

水たまりの中にいる自分の後ろに

七色の橋がかかっていることを





ありがとうと言いたくなった

気づかせてくれた 大きな水たまりに


もう一度

今度は僕がいる世界空にかかる

キレイな虹を見て




また頑張れる気がしたよ

2009/02/19 (Thu)
99件中 (1-10) [ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
- 詩人の部屋 -