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緋雨の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 適応能力
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大事に大事に

大事に大事に

穢れも知らずに生きてきた

綺麗すぎる嘘の世界に守られて

汚い現実を知らずに生きてきた

あたしは半分大人になって今まで知らなかった色々な事を知った

汚い事、不思議な事、難しい事・・

その度にもう半分の子供のあたしが死んでいく

だけど

子供のあたしはまだしぶとく生きていて泣き叫ぶの

汚い汚い、と



綺麗な世界の裏側を知った今
あたしはどうやって生きていったらいい?

知らないフリをして綺麗に生きる?
周囲同様黒く染まって闇に堕ちる?

どっちにしろ辛いだけ

何かに嘘を吐いたまま生きることには変わりない

だったらあの時

綺麗すぎる世界が音をたてて崩れ逝く時に






一緒に崩れていなくなってしまいたかった









だけど後には戻れないから

あたしは前に進んでいくしかない

子供のあたしの口を無理矢理押さえつけながら

その目を塞ぎながら




そうやって、あたしは生きてくんだ

2005/08/01 (Mon)

[2] 一途
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貴方が好きだから
ずっと一緒に居たい

貴方が大好きだから
この世で一番幸せにしてあげたい

貴方が誰より愛しいから
貴方を傷つけるもの全てを壊したい

貴方は私を壊す人

一人で生きていこうと決めたはずの私の心を揺さぶる人



たとえ私が何もかもを無くしてしまっても

貴方を守れるのなら厭わない







貴方は私が持っていないものをくれたから

私は私の全部を貴方にあげたい



2005/08/02 (Tue)

[3] どうしたい?
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他人の考えてる事なんかわかんないよ

だって自分が考えてる事すらよくわからないんだもの

だから傷つけ合っちゃうんだね


私の願いとか本心が素直に現れた昨晩の夢は

思い出す前に朝霧に溶けて姿を消した

やっぱり私は私がわからない


私はどうしたい?

私はどうしたい?

人間って大変だね

便利なはずの精巧な心がかえって私達を傷つける

2005/08/02 (Tue)

[4] 泣く理由
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泣きたいから、泣くの

それ以上の理由が何処にある?

2005/08/02 (Tue)

[6] 駅で待ち伏せ大作戦
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午後六時

いかにも部活してきましたって感じの学生達が改札を抜けていく

携帯でメールしてるフリしながら
そっとそっと視線を巡らせて
探してるのは、来るかどうかすらわからない人

電車がホームにすべり込む度に
沢山の人が群れを成してわたしの前をすり抜けていく

一時間経って

結局探してる人は見つからなくて

そろそろキヨスクのおばさんの視線が痛いし帰ろうかな


ずっとずっと前の
初恋の彼はどうしてるのかなって気になって
わざわざ貴方の最寄り駅まで来たんだよ?

偶然を装って会えたらいいなって
ほんの少し期待してたんだ

貴方は見つけられなかったけど

だけどいまでも時々この駅に来ちゃうんだ

貴方の家も知らない
電話番号も知らない
行ってる高校すら知らない

知ってるのは最寄り駅だけ

だからあきらめたハズなのに来てしまう



貴方に会ったらなんて話しかけようとか
結局言えずじまいだった事をどう言おうかとか
淡い希望たぐり寄せてる




しつこいかもだけど・・そのくらい、貴方が好き













2005/08/02 (Tue)

[7] また、会えたら
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美容院に行くだけだからって
適当な服で出かけた日

道の向こうから歩いてくるあなたを見つけた

三年ぶり?
ううん、四年ぶりだよね?

もっと可愛い格好してくればよかったとか
今のわたし、髪ボサボサじゃんとか考えてて
気づいたら下向いちゃってた

すれ違う瞬間
あなたはちらっとわたしの方を見てくれたよね

わたしの事、覚えててくれた?
それともただの変な女だって思った?

どっちか分かんないけど
話しかけられなくて残念だったけど
でもたった一瞬でも重なった視線がすごくすごく嬉しかったよ

美容院で待ってる間
興奮しながら友達に送ったメールは今でもとってある




また会えたら、今度こそ話しかけたいな

ずっとずっと好きだったんだよっていつか言いたいな

2005/08/03 (Wed)

[8] 機械仕掛けの心
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綺麗なモノ
穢れたモノ
様々なモノで溢れかえるこの世界の中
もしも愛を見つけられたら
それは私にとって何よりも美しく
何よりも価値があるものになるだろう

機械仕掛けの私の心が

知るはずの無かった感情に突き動かされて
定めを破る日は、いつ来るのか




2005/08/05 (Fri)

[9] 幸せの青い鳥
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あなたは青い鳥

わたしに幸せを運んでくれる
御伽話の青い鳥

でもあなたは優しいから
誰にでも幸せを分け与えてしまう

わたしだけを見て
わたしだけに幸せをちょうだい

あなたを鳥籠に閉じ込めてしまえればいいのに
それすら躊躇われるくらい、あなたは自由で

青い羽根まき散らして
必死にそれを掴もうとするわたし

空に向かって右手を差し出すから
どうかわたしにとまって


あなたは青い鳥

捕まえようとしても捕まらない

不意に現れて落としていく空色の羽根だけを頼りに
わたしはあなたを探すの

2005/08/08 (Mon)

[10] 懐古主義者アリス
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夢の終わりはいつでも現実に繋がっている

だったら現実の先に夢が繋がっていてもおかしくないよね?

ぐるりと一回りして
もう一度不思議の国へ連れて行ってよ、白うさぎさん

何もかも輝いて見えた頃のあたし
空は青く
雲は白く
愛は美しく
あたしは物語のお姫様のよう

怖いくらいに混じり気のなかった
あのあたしに帰りたい

「それじゃぁいつまで経っても前に進めないよ」
なんて言わないで

現実も
真実も
受け止めてる

こんなあたしじゃ今更帰りようがないけど

叶わないからこそ強く願うの

思いっきり両手を広げて


今だけは叫ばせて!

2005/08/08 (Mon)

[11] 幸せの青い鳥 2
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どうか舞い降りて

あなたの羽根を一枚ちょうだい

何もない真っ白な部屋で
真っ白な服を着て待ってるから

あなたの色で鮮やかに彩って欲しい

手に触れた途端消えて無くなる羽根は願いの代名詞

眼に見えるのに手に入れることは叶わない

儚いモノ


どうか舞い降りて

あなたの羽根を一枚ちょうだい

触れても消えない確かな幸せが欲しい

透かせば何処までも青い空

不透明な未来すら、見通せそうな気がするから



あなたの羽根を一枚ちょうだい

2005/08/08 (Mon)
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