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亀の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 価値
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いつからこれは始まったのか
千円札一枚で釣りがくるパーティー
どこもかしこもアナーキーのかたまりだ
暴動なんて珍しくない
警官との衝突は趣味みたいなものだ
ステージの主役はいつも通りの浮浪者
髭を生やし、路上の哀愁を一身に背負ったイル・スナフキン
奴はブルースを歌っている
古き良き時代を懐かしむ歌声
穴のあいたアコースティックギター
詩とさえ呼べる歌詞が無意味に垂れ流されてる

どうでもいいものを両手いっぱいに溢れさせて、大切なものは捨ててしまった
時代の流れの速さに置いていかれることに脅え、いつの間にか靴が脱げていたことにも気付かなかった
だから懸命に駆け抜けてるはずの心が、どこか痛い気持ちが離れないのさ
このやり方を見つめ直す時代が来たんだ
今こそ動けピープル
ブルジョワジーを打ち倒せ
契約社会をぶち壊せ
プロレタリアートなアートの勢いに乗れよ

一流のドランキン・マン
イグナシオ・アレサンドロシスのバンジョーは最高だった
生涯に一度あるか無いかのクソみたいなパーティーで、イグナシオはただ一人輝いてた
伝えたいことはなにもないただメロディの激しさに身悶えた伝説の夜
安いものにも価値があった昔は、その時だけ今に変わった

千円札一枚で釣りがくるパーティー
ここに価値を見い出せるなんてな

2005/12/11 (Sun)

[2] アンチ・クライスト
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自分の中の神
自分の中の悪魔
相克しあう善と悪
滅ぶまで続くハルマゲドン


キリストでさえも悪を作り出した
貧者は善
富裕者は悪
そんな事があるはずもない
相対的対象が無ければ
意味を無くす善が
世界中にはびこって
破壊の限りを尽している
それは憎しみの連鎖を生んだ
赤い聖地
嘆きの壁
悲しみに満ちた鉛玉が飛び交う
幸福の往復よりも報復の存続に
生命が消費消耗されている

メシアを待つより先に
考えを改めるべきじゃないか

2005/12/11 (Sun)

[3] no more FUCK!!!
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パンクからトラッシュがなくなってから、いったいどれほどの時が過ぎ去ったのだろう
道徳の檻ん中で苦しむ囚人のパンクになんか、なんの楽しみも感じられない
自由を求めてたはずのリビング・レジェンドも、生きながらメディアの墓送りになってしまった

今はアナーキーなんかいない、しきたりの奴隷が増えただけだ
お前らよく見てみろよ、俺達のかつてのヒーローが豪華な車を乗り回して、それでいて代弁者の顔をしてやがる
調子に乗って100万のモデルギターを作りやがった、貧乏人はギターを弾くなって事だぞ
そんな奴らを敬って、歌を聴いて、ライブで泣いて気絶するアホウ共
目を醒ませバカヤロウ

アナーキーとトラッシュを蘇らせろ、過去の栄光は水に流しな

2005/12/12 (Mon)

[4] 
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雪が積もる
雪が積もる
ビルに
アスファルトに
車に
人に
雪が積もる
雪が積もる

雪が溶ける
雪が溶ける
また積もる
道に
街灯に
野良犬に
街が埋まる
雪が積もる

雪が降る
雪が降る
音が降る
街に降る
人に降る
俺に降る
雪が積もる

なにも無い
大地は白く
空も白く
世界はこんなにも美しい

ここが俺の居場所であり
生きる場所だ

看板に
公園に
並木通りに
ベンチに
メモ帳に
ボールペンに
右手に
雪が積もる
雪が積もる

2005/12/13 (Tue)

[5] 泣いてくれ
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泣いてくれ
誰かのためじゃない
俺だけのために

笑ってくれ
誰かのためじゃない
俺だけのために

怒ってくれ
誰かのためじゃない
俺だけのために


目を見てほしい
手を握ってほしい
頭を撫でてほしい
髪を触ってほしい
キスしてほしい
抱き締めてほしい


いない
いない
どこにもいない


どこを

探しても

誰もいない


お前も

いない

2005/12/13 (Tue)

[6] ばあちゃん
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ばあちゃんの里芋の煮っころがし
美味しかった

ばあちゃんが作ったよもぎ餅
美味しかった

ばあちゃんのひじき煮
美味しかった

ばあちゃんに貰ったくるみゆべし
美味しかった

ばあちゃんの鯖の味噌煮
美味しかった

ばあちゃんのキュウリの漬物
美味しかった



ばあちゃん
最期に家族で行った遠野の飯は美味しかったか?

ばあちゃん
旅行の途中で食った盛岡の蕎麦は不味かったな

ばあちゃん
俺の作ったバナナジュースが美味しいと言ってくれた

ばあちゃん
また美味しい物食いてえなぁ

食いてえなぁ

もう一度会いてえなぁ

2005/12/13 (Tue)

[7] 財産
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アコースティックギター
エレキベース
エレキギター
フェルナンデスのアンプ
ドラムスティック
時代遅れな数枚のボロ服
ポンコツのセドリックワゴン
三合炊きの電気ジャー
二台の古いテレビ
プレステ2
CD四百枚
煎餅布団
本五百冊
五百円の鍋
千円の包丁
プラスチックの抗菌まな板
残高三桁の預金通帳
冷暖房つきのアパート部屋


月十六万円ほどの稼ぎで支払い、得たこれらが俺の財産である
目に見える財産の、全てである



八年越しの友人達
年下の友人達
人生の師匠
様々な音楽
料理の腕

良き仕事
同僚
窓からの風景
思い出
思想哲学
曲がらぬ心
情熱


これが貴重なる時間を支払い、得た俺の財産の全てである
目に見える財産の、全てである



この人生全てが、一つの財産である

2005/12/13 (Tue)

[8] 空虚無
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空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚     空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚     空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚     空虚
空虚  無  空虚
空虚     空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚     空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚     空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚
空虚  無  空虚


2005/12/15 (Thu)

[9] きっと飛べる
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ぼくら願いごとが多いね
だからきっと飛べるはずさ
そうしたらどこへ行こう?
どこまでも行けるさ

自由を求めるあまりに
ぼくら不自由なんかになっちゃったりして
自由を求めること自体が
なんか人間の檻みたいだよね

そうそう
飛ぶときは足元をしっかりね
ぼくら抱えてるものが多くて
動くだけで転びそうになるからさ

ぼくら羽根なんか持ってないけど
きっと高く高く飛べるはずさ
どこまで行こうか?
どこまでも行けるさ

ほら一番上までたどり着いたよ
見てみれば山のてっぺんだ
だけどここを入り口にしなよ
ぼくらまだまだもっと高く飛べるはずさ

気分転換したいときは
グランブルーの海に潜ろう
冷たくて熱い青い時間が
ぼくらの心に染み渡るよ

確かに昔より情熱は薄まったね
昔より諦めの溜め息が増えたよ
もう生活そのものに疲れちゃってさ
うんうん

それでも飛びたいと思えるなら
ぼくらまだまだ飛べるはずさ
暗く淀んだ曇り空を突き抜けて
きっとどこまでもね

2006/01/15 (Sun)

[10] 怖い人
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あの怖い人からお叱りを受けてもね
書きたいことがあるなら
ちゃんと立ち向かって
書くべきだと思うんだ

だってそうだろう?
なんのために違いがあるのさ
顔とか性格とか感じ方とか考え方
彼一人のものじゃないよ

頭ごなしから叱りつけるなんて
子供の頃にいやとゆうほどやられたし
そうゆう大人にはなりたくないって
山のように詰め込まれたさ

一部を見つけて全てを拡大解釈
きっと彼はそう…
白と黒がくっきり
モノクロの世界で生きてるね

彼に怯えてペンを止めちゃダメだよ
ほんとうに好きなものなら
どんなに傷つけられたって
逃げ出しちゃダメなんだよ

彼を乗り越えて書くものこそが
きっときみの信じるものさ

2006/01/15 (Sun)
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