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音羽の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 石と少年
詩人:音羽 [投票][編集]

淀んだ景色の中に
白く光る石を見つけた

その石は何ものにも傷つけられることなく
ただその存在を謳っていた

驚く程に鮮明なその光景は
記憶の中だけに刻まれて
現実なのか夢なのかさえも不確かなままだ

そうだ思い出した
その石を拾った少年を
少年は石を拾い上げると
喜びとも悲しみともつかぬ表情で手の中を見つめる

そして記憶はそこで途絶える


その先どうなったかは誰にも分からない

選ぶ事ができるのは今前を向いている者だけ

気が付くと手には光る石を握っていた

少年の目をした大人はその足をゆっくりと前に出した

2008/12/09 (Tue)

[2] 僕たちの言葉
詩人:音羽 [投票][編集]


ふと誰かが思った
「死にたい」って

でもその世界の裏側で誰かが叫んだ
「生きたい」って

また誰かが「幸せ」だと感じた時
遠くの誰かは涙を流し「幸せ」になりたいって嘆くんだ

70億コの感情が飛び交う世界で僕らは生きてる

毎日が誰かの誕生日で、毎日が誰かの命日でも

僕らはそれを祝うことも悲しむことも出来ないから

だからただ精一杯生きることで、僕らはバランスをとる

僕が生きられないなら君が生きれば良い

君が生きられない時は僕が精一杯生きるから

いくつもの生と死が折り重なったこの世界で、僕たちはただ「生きる」という責任を背負って歩いている

それだけが僕たちに出来る最善の言葉になるから

2008/12/14 (Sun)

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