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水像の部屋  〜 新着順表示 〜


[3] 水槽
詩人:水像 [投票][編集]

記憶を道連れに 自分の死を見届けた


ベッドに抱かれ 永遠に胎児のままでいられたら


午前・・午後・・ 誰かが決めたものなんて


天気雨が降る草原からとらえた

古いラジオから流れる異邦の人達の声


TVの砂嵐みたいな空


冷たい水槽に閉じ込められて、晒されてきた


もう凍えて歩けない


たどりついたのは何処よりも美しい廃墟


私を隠してくれる、優しい闇に深く溶けて


なんにも知らない


なんにも・・・

2006/03/14 (Tue)

[2] 
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雨の遊園地にとり残された


食べかけのソフトクリームも溶けてしまった


観覧車も回らない 淡い光を放つだけ


空気はただ冷たい


こんなに濡れたらもう傘はいらない


捨てられた事に気付いていない小犬の様だ


重い月が目に沈む


赤い砂の上に咲いた青い花


つまないで そっとしておいて

2006/03/14 (Tue)

[1] 皮膚
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真っ青な天井の部屋

 
ドアは開いたまま


TVから流れるクソの垂れる音とその光景


犯されると知っている理想の女性


肌の内側にびっしりと生みつけられた蝿の卵


焼いたこの爪でその皮膚を剥ぎたい


涙腺から涙と血にまみれた蛆がこぼれる


溢れた記憶に拷問され続け


一生眠れない透明なまぶた

2006/03/14 (Tue)

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