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シャオチェの部屋  〜 新着順表示 〜


[6] 秋月雨
詩人:シャオチェ [投票][編集]

眠り眠れ
何も見ずに
ただ安らかに
緩やかに
眠れ眠れ
悲しみも
涙も
今だけは
そんなの忘れて

ただ私の腕で安らかに眠って

不特定多数の訪問者に恐れて
仮面を被って仕舞うのならば
今少し私の側に居てほしい

私が貴方を救えたらと思うのに

貴方は強く逞しい
其れは仮面だけの力じゃなくて
誰かが貴方を救えたらと思うのに


…。

私は強くない
苦しい時は貴方の側が良い
貴方が好きだよ
人一倍心配してくれる
それでも
貴方は心配される事を望まないから
『心配するな』が口癖だから
寝てる時くらいは喋らない貴方を
癒すことが出来たらと。

2004/09/06 (Mon)

[5] 永遠
詩人:シャオチェ [投票][編集]

君こそが其れ
君の存在こそが其れだ


哀れな子豚の俺に
手を翳(カザ)し 撫でてくれ

君の言葉は
生きている意味を彷彿させる



君こそが其れ
君の存在こそが其れだ


眠れぬ蛙の俺に
柔らかな接吻を 唇へ

君の肌は
優しさの象徴



君の喉仏は
俺が恋愛だと勘違いする躰の一部



地位や名声や金など
君一人で占めてしまってくれ
略奪してでも捧げたい



迷惑ならば捨て置けば良い


この君への思い
遂げることなくとも


其れである事
軽々と易々と出来よう


其れは誰しも無理だと言うだろう
其れは誰しも諦めてしまうだろう

それでも、
俺は君の夢しかみないから
易々と叶う

願いなどしない
叶うのだから


前など君で十分
後など君で十分
横など君で十分
夢など君で十分

ただ、
其れであることを叶う

2004/08/24 (Tue)

[4] ナイトサファリ
詩人:シャオチェ [投票][編集]

君をもう見せないで
暴走して逝く
愛が

愛しくてタマらないから
叫びだしたい
腕の外


目眩邪魔で君が
見えない この苦痛なんて
どうだって良いから
叫び出しそうな 僕の腕

決して叶わぬ夢であれど
抱きしめて失う愛でも
叫び止まらない夢の向こう
君が腕の中なんて
夢の又夢の夢


寂しげに笑う君が
口づけを待って
居る

そんな風に見えてきた
僕は壊滅
状態


願って叶うくらいなら
夢見る必要もない
抱きしめて叶うくらいなら
二度と離しはしない


笑う君が素敵なんだけど
その向こうにいる君は
無表情に目を泳がせて
本当は何も楽しくなど無い

そんな君だって好きなんだ
君を叶えたい
本当に笑える事を
君と叶えたい
本当に愛し合う事を


躰なんかじゃ足りないから
むしろ触れる事すらせずに
君が求め喘ぎ出す
その瞬間を待っている

喘ぎが妖艶であれ
寂しさに満ち溢れていても
僕が君に出来る事は
抱きしめて頬にキス


あぁ
僕は壊れたんだなもう
こんな事素で思うとは
さりげない君の笑顔は
まだ隣で振りかざされていて

残酷なほど不意に
僕へ伸ばされた手をとり
僕の胸に引き寄せて
無理矢理キスをするよ?




なんて
出来るはずはないけれどね
夢の又夢の夢

2004/08/18 (Wed)

[3] 手をのばして
詩人:シャオチェ [投票][編集]

君の寝顔
君の笑顔
それが全てではなくて


無表情なままの素っ気ない返事
イライラしてるでも無くて
知ることの出来ない二人の気持ち



君は
ゆっくりと近づいて来て側に座る

肩越しに分かってしまいそうな体温とか
俺を射る視線とか

それが俺は怖くて




好きだ
愛してる

俺のソレとは違うこと
どんなに分かっていても愛しくて

切れそうで切れない気持ち


君の眼差しが
俺の愛を誘発して



『もう…見るな…』
『…俺に微笑むな』

そう思わずには居られない

「寂しいなら一緒にいるから…」

俺の気持ちをわかってて…
そこまで優しくしないでくれ…

そう思わずには居られない…


そんな君を…
好きでいる事しかできないから…



手をのばして
君を奪いたくなる

手をのばして
君に振れるだけでも…


手をのばして
願う事すら………

 

2004/08/10 (Tue)

[2] 無様なままで
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歩き続ける
アスファルト上
片目を瞑り
夜景を見上げ
強風に煽られ
吹っ飛ぶ番傘
片手握りしめた
子犬の人形

はらり…と
はら、り…と

舞い落ちる葉に
空の川の小石を想い

遠くはせる
気ままなままに



ぼとりと落とした子犬の人形
拾う間もなく退かれ潰れ
子犬は夜空を見やる


それは
無様なままに
生きた私

2004/07/31 (Sat)

[1] Mother's Day.
詩人:シャオチェ [投票][編集]

色あせた写真の向こう側
鮮明な思い出と共に


今でも貴女は生きている



貴女を失った苦しみは
癒えなくとも良いんだ

貴女の微笑の奥に見える
寂しさも
苦しさも

俺は
食い止める事も出来なかったんだから

貴女の長い黒髪に指を絡めて梳く


貴女の血で濡れた唇を見つめてみる

今は、あの頃の
貴女の言葉の端々の狂気に
悲観するでもなく


貴女は俺の母親だったから。
そして何より愛おしかったから。


墓石に
フジバカマの花束を寄せて。
今は無き貴女に40歳の祝福を。

2004/07/31 (Sat)

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