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黒夢の部屋  〜 新着順表示 〜


[169] もしも
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思い出して泣くことを否定することはしない。
今も忘れられない過去を否定してしまうから。


ただ、そうして泣くたび
「もしも」と考える自分が嫌になる。
過ぎた時間は戻らないのに。


「もしも」と考えて
違う未来を想像して満足したいのだろうか。


無力な自分を慰めたいのだろうか。


もしもタイムマシンがあれば
すぐに今までの「もしも」を回収しに行くのに。


ああ、ほらまた「もしも」と言う。

2007/11/24 (Sat)

[168] 恋人
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寄り添う恋人たち。

バカらしいと思いながら
その影の向こうに、

あの日の初恋の君が見えた気がした。

2007/06/24 (Sun)

[167] 
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君のその眼は空を見ていました。
僕のこの眼は君だけを見ていました。

だから分かったんだよ。



君のその眼は「退屈」と言っていました。
僕のこの眼は「行かないで」と言いました。

この視線が鎖となればいいのに。



君はその眼で僕に別れを告げました。
僕のこの眼は何も告げられませんでした。

霞む視界に君の進む道は見えなくて。



遠くを見つめる君の眼が
この世界に愛想を尽かしたように見えました

2007/04/03 (Tue)

[166] 不快
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哀しい生き物だと、漠然と思う。

「恋」という感情に翻弄されて
自分本位な理由をつけて人を貶し。
人はそれを「嫉妬」と呼ぶけれど
こんなに醜いものかと
嘲笑が浮かぶ。


自分から動きもせずに人の所為にする。
誰から見ても、くだらなくて
酷く滑稽だ。


くだらない人間だと、反吐が出る。

醜い感情など跳ね除けて
嫌味の一つでもぶつけてくれば
素直に笑ってやるものを。

2006/10/08 (Sun)

[165] 日々
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不変。
それは良い意味でも悪い意味でも。
ただ、ずるずると続く。
ぶち壊す術は無く。


我慢。
ただ押し殺せばその場は切り抜けられる。
ただ、じくじくと痛む。
安らぎという一時の傷薬を。


刺激。
不満だらけの日々に少しだけ与えられる暇つぶし。
ただ、ピリピリと騒がせる。
それさえ掻き消す退屈。


永久不変の悪循環を繰り返す。

2006/08/19 (Sat)

[164] 背中
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その背を、後姿を見るのが嫌いだった。

おいて行かれそうで
その姿を見失いそうで。



隣を歩くのだって怖かった。

道が別れるのはいつ?
君は僕を置いていくのでしょう?



背を向けないで。
おいて行かないで。
まだ一緒にいて。


その時がくればちゃんと見送るから。
引き止めたりしないから。
どうか、まだ一緒にいて。



手を繋がせて。
その手を引っ張らせて。

背中を見るのはまだ先のことでいいから
今だけは君の前に立っていたい。

2006/07/05 (Wed)

[163] その答えは
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夢の中の君は優しかったね。


落としたものを一緒に拾ってくれて
くだらない話にも相槌を打ってくれた。

泣けば欲しい言葉をくれて
笑えば共に笑ってくれた。



夢だったけれど
夢だったから期待してたよ。

でも
その手が僕に触れることは無かったね。



言葉無き応え。
言葉無き拒絶。

そう、それら全てが僕への答え。

2006/07/03 (Mon)

[162] 生きていく
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確かめることもなく、ドアは開いた。
振り返る暇さえも与えてくれない、現実。


未だ自分の姿さえも見えてない癖して
人を見下すことを覚えてしまった。


誇れるものも無いくせに
虚勢だけで胸を張ることをしてしまった。


心を上手く整理できる器も無いくせに
人の悪意を知ってしまった。


後悔する暇も無い。
次の瞬間は残像も残さず過去へと変わっていく。


人を嘲笑って
曲がったプライドを持って
そして
向ける悪意と同等のそれを受けて。


逃げられない、背負うしかない。

生きて、生かされて、逝く。

2006/06/30 (Fri)

[161] 冷水
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ゾッとする程に冷ややかな水は

背を向けた君の冷たさに似て。



そして徐々に流れ出すぬるま湯は

想いを癒すように流れ続ける日々に似て。



その度に感じる居心地の悪さは

君を思い出す僕の心と似すぎて。

2006/05/30 (Tue)

[160] 飾り。
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迎えた終焉に私の涙を奉げましょう。


あなたは涙を嫌うから。

あなたは終わりを嫌うから。



私は何も言わずに泣きましょう。


認めなくても何も変わらないと。

現実は残酷だと。


どうか意地にならずに私の涙で悟ってください。



初めて知る終焉を私の涙で飾りましょう。

2006/05/11 (Thu)
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