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かものはしの部屋  〜 新着順表示 〜


[23] 【電車マダム】
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おお 電車マダム!
そなたは 百合の花だ 
墓場に咲いた 一輪の百合の花だ
私はそれをつみ取り、抱きしめ、ぐしゃぐしゃにして
口の中に入れ 地面をゴロゴロ転がりたい程に
そなたを 想っているのだ

おお 電車マダム!
そなたの 歩く姿は まさに 百合の花だ
その左右に揺れる腰の動きに 私の心は ぐらぐら揺れて 
鼻孔に突き刺さるそなたの香りで 私は覚醒する
今私が死んだなら その香りを棺桶一杯に満たしておくれ

おお 電車マダム!
眼鏡を 眼鏡をお取りになると言うのですか?
その左手で その左手の親指と人差し指で!
そして慎ましやかにそっと添えられたその薬指!
ああ その薬指の指輪!
私は指輪になることも厭わない そなたの指輪になるのであれば

おお 電車マダム!
もう降りてしまうのですか!
もっと先まで 終点の先の銀河まで そなたの隣で寝たふりをさせておくれ!

2009/03/03 (Tue)

[22] 【イメージのあなた】
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イメージのあなたは今日も詩を書いていますか?
イメージの私は今日も詩を書いています


イメージのあなたが 寂しそうな時
私も寂しくなります

イメージのあなたが やさぐれている時
私も少しやさぐれます

イメージのあなたが 移り変わる季節の中で何かを発見する時
私も何かを見つけます


イメージの私が 元気になる時
あなたは元気になりますか?

イメージの私が 変てこな詩を書いた時
あなたはクスッと笑ってくれますか?

イメージの私が 涙をこらえて空を見上げる時
あなたも空を見上げてくれますか?

そこに本物の月が見えた時
あなたと私は一つです


イメージのあなたは今日も詩を書いていますか?
イメージの私は今日も詩を書いています

2008/12/02 (Tue)

[21] 【電車娘】
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電車娘がやってきた
今日も朝から大股歩き
黄色い線は彼女の勇気 
白い破線は彼女の正義
派手な格好で颯爽と
そんな彼女にみんなは釘付け

電車娘がやってきた
いつも手ぶらで乗ってくる
電車の揺れにはめっぽう強く
ポニーテールが左右に揺れる
そんな彼女にみんなは夢中

電車娘がやってきた
雨が降ってもやってくる
緑の傘に緑のセーター
見とれる僕を一睨み
そんな彼女が僕は大好き

電車娘がやってこない
いつもの電車に乗っていない
車内に流れる嫌な予感
それでも電車は動いてる
電車娘がやってこない

電車娘がやってきた
何食わぬ顔でやってきた
強い朝日を横顔に受け
少し笑ってやってきた
そんな彼女で今日が始まる

2008/11/06 (Thu)

[20] 【アンケート】
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該当する方を黒く塗って下さい。

夜中に誰かを想い、胸が熱くなることがありますか?
□はい
□いいえ

どうせ自分なんか・・・とあきらめた経験がありますか?
□はい
□いいえ

小学校の頃好きだった人のことを憶えてますか?
□はい
□いいえ

好きな人を想って詩を書いたことがありますか?
□はい
□いいえ

好きな人の目を3秒以上見れますか?
□はい
□いいえ

「あんなメール送らなければ良かった」と後悔したことはありますか?
□はい
□いいえ

「片思いこそが最高の恋愛である」と思いますか?
□はい
□いいえ

嬉しいことがあった時、何を思い浮かべますか?
□親の顔
□好きな人の顔
□友人の顔

辛いことがあった時、何を思い浮かべますか?
□親の顔
□好きな人の顔
□友人の顔


嬉しい事があった時、あなたを思い浮かべる人がいると知っていましたか?
□はい
□いいえ

辛い事があった時、あなたを思い浮かべる人がいると知っていましたか?
□はい
□いいえ

いつもいつも、あなたを想っている人がいると知っていましたか?
□はい
□いいえ


あなたは私を好きですか?
□はい
□いいえ


僕はあなたが大好きです。
■はい

2008/10/24 (Fri)

[19] 【私は悲しまない】
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私は悲しまない
全ての書き損じの詩があなたに届かなかったとしても

私は悲しまない
秋の風に心の暖かさまでもを奪われたとしても

私は悲しまない
友人達がそれぞれに希望を持って生きていたとしても

私は悲しまない
雨に濡れた野良猫がじっとこちらを見ていたとしても

私は悲しまない
死んだ人のことがふと思い出されたとしても

私は悲しまない
親の苦労が解ってしまったとしても

私は悲しまない
本音を言わぬまま君と別れたとしても

私は悲しまない
不吉な予言が当たったとしても

私は悲しまない
マンションの明かりが一つ一つの家庭の灯火だと感じたとしても

私は悲しまない
手を繋ぎ寄り添い歩く2人を後ろから見てしまったとしても

私は悲しまない
あなたを思い出さないようにする試みが失敗したとしても

私は決して悲しまない

私は強いから

2008/10/16 (Thu)

[18] 【薔薇と害虫】
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へい 
私のことでしょうか?

害虫・・・ですか。
まいったね こりゃ。


これでも精一杯あなたをお守りしているつもりなんですがね。
昨日だってあなたのその美しい足をはい上がってくる
芋虫のやつを引っ捕らえて、首から体液を吸ってやりましたよ。
まったく油断も隙も無いですからね。
アレは結構苦いんですがね、それがまた癖になるというか、結構良い味に

え? 汚らしい? 私が?

いえいえ 私はあなたのためを思ってお守りしてるんですよ。
「妙薬口に苦し」ってね。
それをあなた 害虫だなんて言われちゃうと、やっぱり自分にも至らない
所があったのかな なんて反省してますよ。

その辺の所を今日はちゃんと話し合おうと思って、あなたのその
美しいお顔に近づかせてもらいますよ。

よっこいしょ っと。

あ その前にこの葉っぱを少し頂きましょうかね。
新芽はやっぱり良いですな。


イテテ
何だい こりゃ?
棘だよ。
うっかり踏んじまったよ。
凄い出血だよ。

いえいえ大丈夫、少し血が出ただけですから、
ペロッと舐めればすぐ治りますよ。
そんなに心配そうな顔されると、
やっぱり俺のことまんざらでもないのかなって・・・。

え そうじゃなくて 棘に付いた血をちゃんと拭けと?
ええ ええ もちろんですとも。

その前に少し休ませて下さいね。
おかしいな 貧血かな。
力が入らないし、目がかすむぞ。

ちょっとだけ地面に降りて休憩して必ず上ってきますからね。
ちくしょう、力が入らない。
これからって言うときに・・・

美しいものには棘がある か 上手いこと言うな。
せめてあなたの足下で眠らせて貰いますよ。
例え死んだとしてもあなたの養分になれますからね。

じゃあ ちょいと おやすみ。


2008/10/07 (Tue)

[17] 【ねじまわしの恋】
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ああ 悲しくも
プラスドライバーで マイナスネジは回らない


どんなに冷たくされたとしても
きっと何時かは回ってくれる

どんなに首をかしげていても
きっと笑って回ってくれる

どんなに傷つけられたとしても
必ず回る日が来ると

信じてプラスにクルクルと


ああ 健気にも
プラスドライバーは今日もまた

ああ 滑稽にも
プラスドライバーは空回り

ああ 悲しくも
プラスドライバーで マイナスネジは回らない

2008/07/24 (Thu)

[16] 【傘のいいわけ】
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えぇ 私は折れた傘でございます。

そうです、もう役には立ちません。

捨てるのも面倒です。

ご迷惑おかけします。

イテテ そこは逆に曲げられると どうも ねぇ。

自分なりには一生懸命がんばったんですが・・・
今回は油断したというか、何というか、
風の奴がまさかあそこで逆風に変わるとは。
くやしくて こう 体がよじれそうですよ。

あ もうよじれてますね。 すいませんね。


でもね

これだけは言えるんですがね。
いや、言っておかなきゃいけないんですがね。
傘全体の名誉のためにもね。
ビニール傘の最後の意地ってやつですかね。
決して言い訳ではなくてですね。
「最後の言い訳」なんていう歌もありましたがね。
しらない?
あれは名曲ですよ。


そうそう 言い訳をさせてくださいね。
いや 言い訳じゃなかった。

言い分?

ま そんなところです。







いや やめときましょうかね。




雨が上がったようですぜ。



それじゃ

2008/05/21 (Wed)

[15] 【根っこの方へ】
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どれだけの人が 失恋の詩を 書き綴っているのだろう
どれだけの人が 悲哀の詩を 書き記しているのだろう
どれだけの人が 自嘲の詩を 書き殴っているのだろう
どれだけの人が 妄想の詩を 書き留めているのだろう
どれだけの人が 未完の詩を 書きためているのだろう

その "どれだけの人"のひとりである事に
小さな小さな 誇りを感じる

この入り組んだ世界の中で 少しずつでも 伸びてゆけ 

根っこの先の先の方 

あなたにばったり出会うまで

2008/05/09 (Fri)

[14] 【ばかばかしいほどの青空に】
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「ストレスを溜めないように。」
と言われたから 磨り減らない靴がほしいと言ってみた
そんなものは無いと言われたから 磨り減らない心がほしいと言ってみた
そんなものは無いといわれたから 処方箋だけもらった

外に出ると太陽がまぶしかった
北風との戦いに勝利した太陽は
あらゆる影を目ざとく見つけては白日の下に晒していく
敗れた北風は影を探しては潜もうとするが許してはもらえない

北風よ、
強いものが正義なのだ
明るいものが正義なのだ
声の大きいものが正義なのだ
後出ししても勝てば正義なのだ
正義を信じて疑わないものが正義なのだ
矛盾を受け入れる事が出来るものが正義なのだ

そして僕らは 敗者なのだ


ばかばかしいほどの青空の下
歩いていこう 
しっかりと壁に添って

2008/05/02 (Fri)
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